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乗鞍岳 初雪


乗鞍岳 初雪

ご来光が多く 夏の時期に登っていたが 10月に入ってからは初めて。平地との気温差は16℃である。標高 2500m以上のところなら 雪が観測されていてもおかしくない。 この日の 朴の木平 専用バス乗り場 標高1200m は気温7度 風はおだやかだが 空気が冷たい。だいたい この周辺は 紅葉が一番よくすすむところだ。登山口 畳平は標高2700mで 気温は0度近くだったと思う。

バスの案内でもあったが 戦中 軍用道路として建設された。戦後 濃尾バスに払い下げられ 観光用道路として整備された。平成15年からは マイカー規制により 許可された車両が往来できる道路になり、専用バスなどが運行している。名物 ご来光バスは人気だ。日の出前に畳平(一つ手前の富臨時停留所)に着き ご来光を拝める。

さて、この日の天気予報を詳しくみると 12時ごろから雨が降るとなっている。山の天気が変わりやすいから「三回に一回の割合で きれいに見えればいいのよ。」と教えてもらった事がある。雪が降って吹雪く事も考えられる。地面を見ると、霜がおりて凍っているところがあるのだ。

さて、ほおのき平 6時55分発 畳平 7時40分 着。トイレをすませ 準備体操をする。
いきなり 標高2700mだから 酸素も3分の2しかないので 呼吸を整えて。
スタート 鶴ヶ池経由で おおまわりするコースと お花畑を通り抜け不消ヶ池を右手にみて 坂を登り合流する道とある。往きは お花畑コースで。帰りは 鶴ヶ池コースで。風が 少し強めに吹いている。コロナ観測所への分岐までの坂道が楽ではない。分岐を左手に入り しばらくすると 右手に 山々が。そして 肩の小屋がみえてきた。ほっとする。そこからは 少し下り坂 きつくない。しばらく歩くと肩の小屋に着いた。が 営業は終了していた。

ライチョウの表記。北アルプスを中心に 乗鞍で 御嶽で 甲斐駒ヶ岳などで 確認されているが
数が少ない。ハイマツなどの芽を餌に隠れ 棲んでいるようだ。乗鞍でも 御嶽でも ライチョウをみたが それらは ハイマツの周辺を飛来していた。また、三の池周辺でも 池は植物がほとんどないので樹林帯を行き来していた。

不消ヶ池(きえずがいけ)とても魅力的な池で 色が虹の如く変化する。右上は、コロナ観測所(立ち入り禁止)

この分岐までが ゆるやかな登り坂となっているが 楽ではなかった。

さて、肩の小屋から 乗鞍岳を拝む。頂上は左手奥の剣ヶ峰。その前に 右手のピーク 朝日岳に到達しなければ。「頂上まで50分」だなんて。ゆっくり登ればいいのだ。ただ あまり時間を多くしたからといって 危険度は変わらない。森林限界なので 天井を遮るものはない。が 地点のピークがみえない状態が一番きつい。石のザレ場は歩きにくい。

稜線上に出た時は 力が抜けた感じ。もうひとつのピーク 頂上小屋を左手にみて 頂上がかすかにみえている。ここからは 15分くらいかな。

一番きついところを登って頂上にたどり着く。風が強い。そして、雪が降ってきた。
乗鞍本宮とあり 鳥居がある。乗鞍岳 剣ヶ峰 標高3026m もちろん視界は360度。御嶽山方面もしっかりみえる。国内第2位の高地にある権現池がみえた。

吹雪いてきた。我慢して頂上にいる必要はない。10分くらいしたら 降りよう。すぐ下の頂上小屋に入り寒さをしのいだ。頂上小屋が臨時的に営業していた。ホットココア(マシュマロ入り)をいただき 英気を取り戻した。たすかりました。

その後 下山をはじめる。11時30分前には畳平に無事戻ってきた。11時55分のバスで降りた。正解だったかもしれない。午後から「降雪のため」畳平に登るバスは 運行を取りやめた。
案の定 吹雪になった。

 


乗鞍岳 ご来光


7月に 白駒池 高見石 2300m の山に登った。さて、今回は3000m乗鞍岳に登ること。決めていた。時期も紅葉の早い時期にする。持久力をみること。森林限界の自然をみること。登山に関わる人にあうこと。しっかりと見てきたい。

地図ソフトでは 372km 5時間29分 実際の距離は 352km 4時間少し 20kmでも差は大きい。高山市 松本市 気象庁 観光協会 登山のページ・・・ 。乗鞍岳については 有史以来の噴火はない。一時 火山性微動はあったが、最新の火山性地震の情報はない。

台風から変わった低気圧が大雨を降らしたあとで天気がよくなることを願って。

=*=*=*=*=*=(9月28日更新 御嶽山が9月27日 正午前、水蒸気噴火したとみられる。登山者・関係者をはじめ被災者が出ています。被害が少なく おさまりますよう願っております。私は それ以前に乗鞍岳に登山し下山をしておりました。ところで 活火山に指定され24時間体制で観測されていたにも関わらず 登山者がいたのはなぜ。気象庁に記事が掲載(解説)されていますが、大きくとらえてなかったように思います。市町村も通常の対応であったよう。高山市・下呂市・王滝村で火山性地震などの告知もありませんでした。参考ページ 気象庁) 紅葉シーズンでもあり 観光客に対しての対応が後手にまわったのではないかと思う。一方、9月15日、御嶽山の山頂横で「ガス噴出」した動画が投稿されてあり、前兆現象があったにもかかわらず 予報・告知に結び付かなかったことは、大変残念で 痛恨の極みです。これも 登山者の見つけた情報でして、御嶽山に火口付近にカメラを設置し監視を続け 細かな前兆も見逃さない対応がとれていたら・・・)=*=*=*=*=

「ご来光」バスがある。一定の時期の運行。「ほおのき平」から 4時出発。2-3日前
気温が下がってくる。標高は1600m。駐車場は あたり霧が一面 気温は8度~10度 風はない。思ったより寒く感じない。駐車場で仮眠をとり待機していた。

バスが到着 ご来光目当ての登山客。「畳平」へは 50分程度。マイカー規制がある。しかし 自転車はOK。バスが登っていく 畳平 標高2700m 午前5時 夜明け前だから 気温は5度 氷のはっているところもあった。霜が降りて 初氷・・・。乗鞍岳の頂上「剣ヶ峯」は見えない。コロナ観測所の方角。「肩の小屋」を目指す。

畳平から 北側にすぐ頂上が見える 「魔王岳」 15分程度の道のり。よく整備されており きつくなかった。
頂上にたち 峯をみると 東側「富士見岳」 には 雲海がたくさん見えていた。その頃から 東の空が徐々に明かりがさしてきた。丁度 夜の濃い青と白(薄い水色)が境界線で それが上下していく。日の昇りである。

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ご来光は 「富士見岳」に登られる方が多い。エコーライン。コースは 小屋下から お花畑通り 岩場を登り いく方法。もうひとつは 鶴ヶ池経由で ほとんど 岩場のない道で 登る ただし遠道。

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雲海のなかで 山と空の境界線 薄い光がさしてくる。 お陽さまの光が降り注ぐ。思わず 手を合わせた。

 

この池は青色の池。少し雪渓も残っている。池がそうするのか 光の加減でどんどん景色が変わっていく 何とも不思議である。この中からプランクトンが発生し 微生物 動物の祖先が生まれていったのだろう。最近 小笠原諸島に 新島ができたのだが それを見ると 海から火山が大爆発し 隆起する。火山灰が降り海水 雨水 が植物を形成する。さらに 短い周期で爆発が続き その島はだんだん大きくなっていったが 標高が高くなるには もっと大きな爆発・隆起が必要なので 長い年月がかかるのだろう。そして標高が高くなると 森林限界で植物が育たなくなり 砂や岩山の風景になる。それが山というもの。

さて、「肩の小屋」に着く。多少の坂はあるが 歩きやすい道 標高は2800m。そこで 鶴嘴など道具を背負って歩く人をみた。声をかけてみる。50kgの荷物を担いでいる。登山道は落石もあるし、浮岩があるかもしれない。登山道の整備は手作業によってつくられていることを教えていただいた。そして パトロール車も定期的に往来している。

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「肩の小屋」が見えてきた。小屋から 剣ヶ峯と対面方向。「摩利支天岳」 コロナ観測所が見える。
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眼前にそびえる 2つの突出。頂上 「剣ヶ峯 3026m」が左 「朝日岳」 が右側。縞枯れが広がる。植物は上に生えるのでなく 横たわって。森林限界がある。砂利 岩場を登っていくが 今までより坂がきつい。
途中 息がきれてきて 膝があがらない。登り方にコツがある。腿を上げないで登るのが負担がかからないのだが。坂がきつく 膝をあげないと登れないところが続く。きつくなってくると頂上を見る。以前より近くなってきている。錯覚でなく本当にそう見える。ゆっくりでもいいから登ろう。「朝日岳」に着いたとき 頂上をみた。砂利・岩・急峻になって角度がある。しかし 頂上が見えるのにリタイアはできない。下を見たとき 登ってきた肩の小屋周辺の道は見えない。かなり遠くに感じた。後戻りはできない。

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朝日岳からは尾根ぞいに登り 最後の急峻な岩場を登ると頂上。

あと 何分、登って行く人がみえたのでついていく気持ちでいけば 何とかなる。

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ようやく 頂上が見えてきた。今までのこと終わろうとしていた。頂上はどんな世界か。

この日は 台風一過という天気で 雲がかかっていない。360度パノラマだった。これは そんなにあることではないという。たいがいガスがかかって 畳平でも強風、視界が悪くなり断念するときもあるらしい。北アルプス 南アルプス 条件がよければ 富士山も見えるという。北岳の周辺あたりに 小さな山がそれだ。(5時45分ごろから登り始め 頂上 7時20分)乗鞍岳 「剣ヶ峰 3026m」

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少しだけですが 動画があります。乗鞍岳 剣ヶ峯 3026m 360度パノラマ

今年は 散らばっていた計画などを 効率的にやろうとするあまりにハードになることも。90%うまくいけばいいのでは。体がひとつなのに 同じ日に 3つもイベントが重なったりし 優先順位などつけられない どれも大事なもの。そんなときでも 対応力があれば。大切なのは 乗り越えることと 新しい目標設定をすること。クリアできるもの 背伸びをするものの2種類から幅を決め その中ほどに満足点があると思う。