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バッハ/トリオソナタ第3番ニ短調BWV527


バッハの作品は ポリフォニック(多声音楽)です。それぞれの楽器のキーに合わせる事ができると考えます。

ピアノという 一段の鍵盤が登場してから 10本の指で表現できる 楽曲が独奏楽器として発達してきたのですが。シューベルトやブラームスのように 2台のピアノのための曲でシンフォニックに表現できるようになっていった。ピアノという楽器が 果たした役割は大きい。

しかしながら バッハ以外の音楽は ポリフォニックでない音楽がほとんどであり 楽曲がその演奏編成で完成される音楽になった。もし 他の楽器で奏するなら 和声感で 編曲しなければならぬ。できあがった音楽のエッセンスを壊しかねない作品がある。

例えば ショパン 木枯らしのエチュードは これをオーケストラに編曲できるかと言ったら 答えは×だ。これをまともに オーケストラ曲で 何をもってバランスというかだけど エッセンスを維持しながら編曲できないと思う。それだけ ピアノという楽器で完結している結晶なのだ。そういう音楽があるということを認識する。

トリオソナタ第3番ニ短調BWV527(6つのオルガン用のトリオソナタより) この曲を 聴いたとき 感動したことを覚えている。
3台の楽器で奏されるコンチェルトとみることができる。ヴァイオリン ヴィオラダガンバ リコーダー チェンバロ・・・ もちろん趣があるのだけど。オルガン1台で表現されると 和声の色彩感が豊かでまた素晴らしい。バッハの魅力を引き出している 作品のひとつだと思う。

3連音符のカノンは ポリフォニックな表現だから美しい。

第1楽章 ピアノ版

第1楽章 オルガン版

第3楽章 ピアノ版

第3楽章 オルガン版 コーダ

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これは LICはびきの「オルガン」公立のオルガン付設のホールとしては全国でも珍しく 講習会等 さまざまなプログラムが組まれている。