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志賀高原 四十八池めぐり 自然の宝庫


志賀高原は、浅間山(2568m)を最高峰とする火山から構成される上信越高原国立公園のひとつ。長野県北東部、山ノ内町に位置し標高1300mから2300mの広大な高原をさす。草津温泉 白根山(2160m)横手山(2307m)志賀山(2037m)鉢山(2041m)などがある。

日本最大のスキー場がある。また、温泉や高原を利用した観光でにぎわっている。四十八池めぐりもそのひとつ。志賀山 鉢山 大沼池を囲む 渋池 ひょうたん池 丸池など 大小60からなる。これは、大昔 志賀山が噴火しできた湿原。日本海側気候で冷涼。夏山の 八ヶ岳 扇沢 白馬 上高地などは 人がたくさんだが ここでは静かな散策ができる。標高2000mクラスでも 涼しいのは日陰であり、昼間は気温が高めで日差しも強く羽虫やセミの声がするのだが、志賀高原はそれがほとんどなかった。その辺 扇沢や白馬雪渓などは さすがに涼しい。

志賀高原へは、長野県軽井沢から浅間山に入り(日本ロマンチック街道)群馬県嬬恋村 草津温泉、白根山(2160m)を通り、長野県山ノ内町 横手山(2307m)が入口となる。その後 渋峠 日本国道最高地点(2172m)そして硯川駐車場にたどり着く。ここが 志賀高原 四十八池めぐりの一つの起点である。

硯川駐車場(1695m)→サマーリフト→前山山頂(1796m)《スタート》→渋池(1810m)→四十八湿原(1880m)(ここまで約1時間)⇔志賀山(2036m)(湿原からは600mの距離にある)

サマーリフトを使い 前山山頂へ(1796m)ここから 約1時間の道のり。まず渋池へ 魚のはねる音などはきけない 静かな池。実は 酸性池で魚介類はすめない。湿原に赤みがあるのは モウセンゴケが群落している。植物は通常、光合成で生きられるのだが このモウセンゴケは「食中植物」で変わり種。小さくかわいい花である。それは、透明で放射状にのびる赤い触手が無数にあり、孔雀の羽のように魅力的である。昆虫などが触手に触れると粘液で逃げられなくなる。すぐに周りの触手が伸び、獲物を全体的に捉え身動きできなくする。大きなトンボなども 罠にかかっている様は 何とも言葉に表しようがない(‘_’)。生命の儚さや 自然の残酷さを思う。私たち人間は、牛・豚・鶏・魚・野菜・穀物から生命を頂いて生きているのを当たり前のようにしているが、殺生は最小限に そして感謝を忘れずに。

モウセンゴケに捕まったトンボやハエ(‘;’) モウセンゴケは華麗にみえる。しかし多年草で長いものは50年も生きる。それだけに、生命活動は重要である。ひまわりは一年草で種がすぐできるが それと大違いだ。モウセンゴケは 絶滅危惧種に指定されている。湿原の中への立ち入りは禁止され、木道の指定された道を散策する。よく見ると茎や葉など高く伸びる花ではない。低地にひっそりと生えている。一方、トンボは高いところを行き来でき自由に飛び交う事ができる。トンボの餌は 水辺にいる昆虫など。また、受粉の作業などで植物にとまる事がある。しかし こんな低いところにわざわざとまる事はないと思うのだが。それが「自然界の掟」なのかもしれない。