「リラ・クラシック」2018.7.21(土)7:00「マーラー」 vol.38


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「リラ・クラシック」第3・第5土曜 AM7:00~8:00 パーソナリティ マコルネがお届けします。

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【曲予定】マーラー 交響曲第5番より第4楽章「アダージョ」 第6番「悲劇的」第4楽章より
第7番「夜の歌」第5楽章より 第8番「千人の交響曲」より

マーラー(1860~1912) ボヘミアの作曲家 ユダヤ系 彼の音楽をいち早く演奏したのは ブルーノ・ワルターである。
また、レナード・バーンスタインは マーラーの交響曲全集を完成している。

交響曲第6番イ短調「悲劇的」第4楽章 鞭 ハンマー(槌)が出てくる。

交響曲第8番「千人の交響曲」史上初 大編成のスペクタル。演奏時間は 80分以上。初演では1000人を超えている。

編成は ソプラノ3 アルト 2 テナー バリトン バス 各1 児童合唱1 混声合唱2 オーケストラだけでも150名~200名ほど。
最低でも 400~700名ほどは必要になる。(ホールの合唱隊の座席にもよる)
第2部 ゲーテの「ファウスト」が挿入されている。

これは 交響曲でないという意見がある。まず 第1楽章~第4楽章という件がない。
第1部、第2部とある。オペラではないのか。

声楽付交響曲ならベートーヴェンの第九があり 第4楽章のみ付されているが、この曲は 最初から最後まで声楽つきで演奏される。
また、ストーリーがある。歌劇「ファウストの宇宙」とでも言えようか。交響曲は音でメッセージを伝えるものが主であり、ストーリーで語るものではないだろう。
そのため、マーラーは 交響曲のジャンルを壊したと言われるのである。

マーラーは「交響曲は人生の全て」だと語っており その世界に声楽を導入するのは 第2番などで行っていた。
40台後半として 集大成するにあたり やはり テーマを持った声楽付の交響曲(?)を作曲したかった。
そのテクストはゲーテ。人類が 差別することなく 芸術の宇宙で一つになることを願ったのだろう。マーラーは 熟考していたのだ。

第九のジンクスは存在したと言えるのだろうか。
マーラーは 8番をつくる前から 9番(管弦楽のみの3楽章の曲)の交響曲を構想しており完成見込みがあった。
もうひとつ(声楽付交響曲、または連作歌曲)「大地の歌」も実質上 交響曲を構想していた。(9番目につくられているが 番号の中に含まれていない。)

最後のコーダ 圧倒的な合唱 この後 打楽器 ハープ オルガン・・・ 2番では ハ短調であったが 8番では 変ホ長調。
陽の世界。管楽器に最適な調性の変ホ長調。

Alles Vergängliche Ist nur ein Gleichnis;
Das Unzulängliche,Hier wird’s Ereignis;
Das Unbeschreibliche,
Hier ist’s getan;

Das Ewig-Weibliche
Zieht uns hinan.

すべて過ぎ去りゆくものはただの幻想にすぎない。
足らざるものも叶えられるのだ。
描けないものが、ここで成し遂げられる。

永遠の母性なるものが、我らを高め。高みへと。

プロフィール

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nishikunn
☆PCPAL代表取締役 日本アコーディオン協会理事 FMはしもとパーソナリティー  ピアノテクニシャン  なにわシャンソンコンクール審査員 市ボランティアサークル連絡協議会副会長 TOPページへnishikunnのページ