錦秋の「志賀高原」
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錦秋の「志賀高原」
昨年は初秋に「四十八池めぐり」で志賀山に登り大沼池を俯瞰した。今回は、錦秋の志賀高原、できれば大沼池の紅葉を。
志賀高原は、上信越国立公園で指定されている広大な地域で志賀高原、奥志賀高原に分けられる。渋温泉、草津温泉、野沢温泉の一部も入る。横手山、志賀山、焼額山などの1500m~2000mの山に囲まれ 上信越特有の植生が独特の地形を作り出している。また、雪が深いので低木が多い。いわゆる見る紅葉ではなく、触れる紅葉。カエデ、ブナ、コナラなどの赤や黄色の濃い色が映し出され落葉を踏みしめ秋の終わりをしみじみ感じた。この日は、朝から霧雨、気温は8℃。蓮池は神秘的だった。紅葉は最盛期を迎えていた。国道292号線沿いの旭山(1500m)の色鮮やかな紅葉には見惚れた。晴れてくれればよかったが、まあこれも紅葉を見るのにちょうどよい。
一足はやく冬支度。そういえば、りんご畑をたくさん見かけた。今年は無事に収穫できますように。
大沼池の伝説 大沼池は、酸性度が高く魚が棲んでいない。カササギは水辺にいた。湖面が濃い水色をたたえている。天候、角度により様々な色に変化する不思議な池。黒姫の物語がある・・・
これが、昨年の大沼池。志賀山から9月中旬。左側の池尻から中央、レストハウス「エメラルド大沼」や、島の鼻のような大蛇神社を通る。
池尻から大蛇神社の鳥居が遠くながらみえる。
志賀高原自然保護センター(建物内に長野オリンピック・パラリンピック記念館があり、聖火リレーのトーチや金・銀・銅のメダル等を展示。)に入口にある標示板。
隣に山の駅「志賀高原」
大沼池(1694m)へは、いくつかのルートがあるが、今回は「清水公園」(1550m)から往復する。
標高1500mなのに、白駒池のような2000mにあるようなコケが植生している。
滝がある。静かな森に絶えない瀑音。
ほら、人がいるでしょう。声をかけられた女性。沼尻やエメラルドセンターでも出逢わず・・・
池尻に着いたが、ほとんど何も見えない。曇っていて小雨が時々ぱらつく。
レストハウス エメラルド大沼
曇って何にも見えない。風が強いというわけではないのに、湖面が波立っているのはなぜ?もしや大蛇がいるのでは。
弁財天 大蛇神社の祠と鳥居へと。
いつごろ創建されたか不明だが、木の根に祠。
幻想的な風景。
池尻に戻ってきた。天気が回復すると こんなにも湖面の色が違う。
大沼池を散策。片道5㎞ほど。池尻から神社までを含む。四十八池めぐりのコース。落葉をふみしめて。それにしても人があまりいない。
蓮池あたりのビジターセンターはけっこう車が停まっていたのに。しかし、今日が最終日で、料理もカフェのみらしい。冬支度かな。
片道5㎞ほど往復10㎞よく歩けた。大沼池にある弁財天、大蛇神社の鳥居は神秘的だった。そんな事より、不思議な事が。
ほとんど人と逢う事がなかったが、後ろから女性が歩いていた。トレッキングスタイルだ。30代くらいの、動植物の研究をされているのかな。アクティブでさわやかな感じ。こちらは、写真撮りながらなのでゆっくり目。途中、左側に滝が見えたあたり、女性が私を追い越した。「こんにちは」と声がしたので、こちらも返した。その後、先に行かれたのだが。池を周遊する(半周)コースのどこにも女性の姿はなかった。レストハウスでは、2人の男性と1組の夫婦とだけ。早足で進んでいる感じはなかったのだが。
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大沼池に棲む大蛇は志賀高原の守り神でしたが、嫁はいませんでした。
ある春、いつものように見るからに立派な若者に姿を変えた大蛇は中野東山の花見に詣で、
一人のとても美しい女性と出会いました。この女性は時の中野の最高権力者である、
小館城の殿様高梨摂津の守政盛の娘、黒姫でした。
二人は互いに惹かれあい、恋をしました。
しばらくの交際の後、若者は
「私は大沼池の主で、志賀高原の守り神の大蛇です。私にあなたの娘の黒姫を下さい。」
と願い出ましたが、
殿様は
「人間でもないものにどうして娘をやれるものか」
と言下に断りました。
しかし若者はあきらめず毎日毎日城を訪れお願いしました。
根負けしたのか、殿様は
「わしの乗った馬の後をついて城の周りを七周できたら姫をやろう」
という条件を出しました。
若者は喜んでこれをのみましたが、これは罠でした。
殿様は城の周りに刀を逆さにして植え、その上で大蛇を走らせ、殺そうとしたのでした。
その日がきて若者は殿様の後をついて走り出しましたが、
殿様は馬の名手、追いつけなくなった若者は大蛇の姿に戻り後を追ったからたまりません。
大蛇の体は逆植えの刀に裂かれ、傷つき血は流れ、恐ろしいありさまになりながらも、
約束どおり七周まわりました。
殿様の計略どおり大蛇は倒れ、起き上がってきませんでした。
しかし、やがて息を吹き返し起き上がってあたりを見回した時、
誰もいないのに気づいた大蛇は、殿様が約束を破ったのを知りました。
怒りに震え志賀高原に戻った大蛇は、一族郎党の手を借りて雨雲を呼び、
暴風雨を起こし、さらに志賀高原中の池を決壊させて大水で小館城を流そうとしました。
中野の村に大洪水が起こり、人も動物も飲み込まれ、
田畑は流され中野一体は壊滅状態になったのでした。
中野の東山が楯になって濁流から難を逃れた小館城から、
すっかり流された城下をみて悲しんだ黒姫は、事態を収束しようと決意し、
ひとり大沼池に身を投げました。
それを知った大蛇はそれまでおこしていた雲を散らし、
洪水を止め大沼池に戻っていったのでした。
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毎年八月に大蛇祭りが行われている。
プロフィール
- ☆PCPAL代表取締役 日本アコーディオン協会理事 FMはしもとパーソナリティー ピアノテクニシャン なにわシャンソンコンクール審査員 市ボランティアサークル連絡協議会副会長 TOPページへnishikunnのページ
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