シューベルト/即興曲第4番へ短調作品142-4
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シューベルト/即興曲第4番へ短調作品142-4 Schubertiade(シューベルティアーデ)
シューベルトは、即興曲を8曲つくっていて、前半は作品90の4曲。日本では、ソナチネ以降の課程で弾ける作品として、発表会で聴くことがある。
作品90の方は、即興的に作曲された3部形式など 簡易的なものと捉えられていて練習曲のように思われているふしがあるかも。
ソナタ形式のような堅いものでなく こういったところから音楽の形式を学んでいくのがよいのだろう。
後半作品142の4曲は、ピアノソナタ1曲の楽章にあてはまるとシューマンは評した。
第1番 ヘ短調 第2番 変イ長調 第3番 変ロ長調 第4番 ヘ短調 たしかに関連性が認められる。
2曲目、3曲目が単独で演奏される。第1番、第4番ヘ短調は内容が深く盛られている。
第4番ヘ短調は「さすらい人シューベルト」がそこにいる。こちらは長編小説の幻想曲ヘ短調D940 をみてほしい。情熱的な作品。
スケルツァンドは軽快にという意味。変イ長調と変イ短調が交互に出てくるところがあり 表情の揺れ動きはラプソディ。
笑みをうかべるシューベルト。
音域は、ベートーヴェンのピアノソナタ「熱情」と同じ最低音Fから最高音Fとしている。
コーダについて、ベートーヴェンは左手最低音Fと右手Fからの下降となるが、即興曲では、右手最高音Fから一気に最低音F(左手)まで駆け降りている・・・
3拍子のマーチのような足どりがあるが 軽めに弾かれるとよい。
転調のうつろいが見事。
水を張ったような足取り デリケートに
ベースの移り変わりに気を付ける
コーダは、プレストで しかも FF アクセント
最高音Fから 最低音Fまで一気に駆け下りている・・・
Franz Schubert – Impromptu, D 935 – No. 4 in F Minor, Andras Schiff, piano
ウィーン中央墓地にある シューベルトの墓 ベートーヴェンの隣に建てられた。
プロフィール
- ☆PCPAL代表取締役 日本アコーディオン協会理事 FMはしもとパーソナリティー ピアノテクニシャン なにわシャンソンコンクール審査員 市ボランティアサークル連絡協議会副会長 TOPページへnishikunnのページ
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