ショパン/マズルカ第41番嬰ハ短調作品63-3
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ショパン/マズルカ第41番嬰ハ短調作品63-3(1846)
これは ショパン協会のある オストログスキー宮殿。
生涯に60曲(遺作を含める)。晩年の作風
マズルカなので 第2拍目に強拍があり 長めの音がある。躍動するリズム。
左手は シンプルに3拍子をキープしている。ワルツなのではと思ってしまう。
でも ショパンは ワルツをつくりたかったわけではない。
この寂しさは何と表現すればよいのだろう。
中間部は 変二長調 柔和だが 左手が主導権を握っている。
変化し 後半の嬰ハ短調へ引き継ぐ。
後半部 繰り返しのように思うが 仕掛けがある。
「コーダ」の部分。右手の旋律を左手が追いかける「カノン」が とても美しい。
しかも 普段なら同時に鳴らすとぶつかってしまう不協和音を敢えてここで使い、何かを伝えたかったのである。
この後、エコーで最高音に登りつめる。途中終止。最後は決然と終わる。
この不協和音(青い線の囲み)汚い音にならないように、最新の注意を払う。
「嗚咽」と捉えられるほど ショパンの音に対する「厳しさ」が出ている。そのあとの、エコーが美しいので猶更だ。
中声部(赤い囲み線)が浮き出さなければならない。どんな小品に対しても妥協をしない。マズルカは ショパンが生涯 愛しんだポーランドの民族舞踊。
バラードと違い 音の素材や輪郭が明確である。
ショパンの祖国 ポーランドのへの思い。これこそが音楽だったのでは。
プロフィール
- ☆PCPAL代表取締役 日本アコーディオン協会理事 FMはしもとパーソナリティー ピアノテクニシャン なにわシャンソンコンクール審査員 市ボランティアサークル連絡協議会副会長 TOPページへnishikunnのページ
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