バッハ/平均律クラヴィーア曲集 第2巻24番ロ短調 BWV893


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バッハ/平均律クラヴィーア曲集 第2巻24番ロ短調 BWV893 第1巻 24曲 第2巻 24曲の最期を飾る。ロ短調の調性。

《クラヴィーア練習曲集》
第1巻  パルティータ BWV825‐830
第2巻  フランス風序曲 BWV831 · イタリア協奏曲 BWV971
第3巻 前奏曲とフーガ 変ホ長調『聖アン』 BWV552 · 21のコラール前奏曲 BWV669‐689 · 4つのデュエット BWV802‐805
第4巻  ゴルトベルク変奏曲 BWV988

平均律クラヴィア曲集 フランス組曲 イギリス組曲 パルティータ の数々・・・傑作は数えきれない。

高校の時 毎日音楽コンクールで 同級生がこの曲を演奏しており 自分も練習し挑戦してみた。
(その時のエントリー曲は ショパン/練習曲第4番嬰ハ短調 第5番変ト長調「黒鍵」リスト/パガニーニ練習曲より第2番「オクターヴ」
バッハ/平均律クラヴィア曲集第2巻より第24番ロ短調 プレリュードとフーガ」)

プレリュードは、親しみさえ覚える。2声のインヴェンション風 基本にかえるという事なのだろう。フーガは やはりジーグ。
バッハは終曲にジーグを持ってきている。たとえば イギリス組曲・フランス組曲でもそう。
動機を印象づける最上の形式であったのだろう。

ロ短調からはじまるトリル風の旋律 よきバロック時代のリトルネロ形式。運指が書かれているが
バッハの時代 5度以上音程が跳躍する時は、ノンレガート、またはフレーズの終わりとなっていることが多かった。

中間部 ニ長調の部分を経て 今度は ホ短調に 右手の旋律を左手が追いかける絶妙な音楽。

コーダ は 途中終止。

例えば イギリス組曲の最後は やはりジーグでしめられている。
また イギリス組曲でも ジーグ 8分の3だ。舞曲。

この 平均律第2巻の最後に ジーグを持ってきている。そして 4声と重たくならないように。
余分なものを取り払って 3声で構成している。

バッハは 数字に鋭く よく練られており この3声フーガがジーグになったのも考えられたもの。
イギリス組曲とは どこが違うのだろうか。共通点があるかもしれない。
まず 跳躍的であること。音楽的に盛られており 無機質であったり いかつい感じにはなっていない。

長調の部分は 伸びやかである。

右手は半音階的で 左手のアルペジオは和声的である。

コーダ バロックの和声の転換も経験しながら 半音階的で 主題に戻り 最後は 堂々としめる。
ジーグたるが故に。バッハは 舞曲 ジーグを愛しんだのであろう。

プロフィール

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nishikunn
☆PCPAL代表取締役 日本アコーディオン協会理事 FMはしもとパーソナリティー  ピアノテクニシャン  なにわシャンソンコンクール審査員 市ボランティアサークル連絡協議会副会長 TOPページへnishikunnのページ