霊峰「立山」3003mに立つ


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霊峰「立山」3003m に立つ

立山は、台形の山々で 雄山 3003m  浄土山 2831m 別山 2880m を指す。古くは剣岳も含まれていたという。
雄山3003m 大汝山3015m 富士の折立2999m を立山本峰。中核は雄山で頂上には越中國一之宮 雄山神社 峰本社がある。

アクセスは、立山黒部アルペンルートを利用 立山駅 →(ロープウェイ)→ 美女平 → (高原バス)→ 立山室堂
ロープウェイは角度30度以上を7分で高度500mをあげる。高原バスは、標高1000mから2400mを約30分で運行するが、弥陀ヶ原、ソーメン滝(御赦免の滝)など名所で(車内から)ビュータイムが設定され観覧できる。停車駅で、弘法【期間限定】、弥陀ヶ原、天狗平で降車する場合は、すぐに乗車する便の予約が必要。
高さ4m~9mの壁「雪の大谷」は4月~6月中旬、ツアーが企画されていて「室堂」駅から観光できる。

立山雄山神社 御祭神 天手力雄神(あめのたぢからおのかみ)災難消滅家内安全の守護神と伊邪那岐神(いざなきのかみ)職業繁栄開運招福の守護神の二柱。

文武天皇の大宝元年(西暦七〇一年)第十二代景行天皇の後裔、越中の国司佐伯宿禰有若卿の嫡男有頼公が16歳の時、白鷹と黒熊に導かれ立山の玉殿岩窟において「我、濁世の衆生を救はんがため此の山に現はる。或は鷹となり、或は熊となり、汝をここに導きしは、この霊山を開かせんがためなり。」という立山両権現の霊示を受け、文武天皇の勅命により開山された。その立山を神山と仰ぎ、山麓芦峅寺に立山雄山神(立山大宮)、剣岳の刀尾神(立山若宮)の両権現を奉斎する根本中宮をはじめ壮大なる神社仏閣が建立され、岩峅寺にも社殿が建てられた。有頼公は出家して慈興と号し、立山座主として芦峅寺に居を定めた。
以来神仏習合の一大霊場として皇室をはじめ武将名門の崇敬を受け、元明天皇・後醍醐天皇の勅願所となり、また清和天皇の貞観五年・宇多天皇の寛平元年に叙位せられた。
平安期の後白河法皇御撰の『梁塵秘抄』には「験仏の尊きは先づ東の立山」と全国著名の霊場の冒頭に記され、また鎌倉時代の安居院編纂の『神道集』に「越中国一宮」、洞院公賢が著した『拾芥抄』に「雄山神社は新川郡葦峅寺にあり」と銘記されている。
鎌倉幕府が文治元年に諸堂を造営、室町幕府足利歴代将軍、越中守護代神保長誠公、佐々成政公等々、殊のほか深く崇敬し保護造営されてきた霊場も、天正十三年八月、富山城主佐々成政征討のため越中に軍を進めた豊臣秀吉により芦峅寺が悉く焼き払われた。秀吉が藤三蔵ら五名の近畿大名に送った文書が高野山に残され、『続群書類従』にも「至リ越後界ニ、立山、剣、祖母堂、廻シ人数ヲ」と載せられている。祖母堂(うばどう)とは芦峅寺のことである。前田利家公が加賀藩主となり、明治維新の廃仏毀釈・神仏判然令により中宮寺ウバ堂は廃止され、布橋も落ち、芦峅寺は廃墟と化した。根本中宮の境内と講堂が雄山神社中宮祈願殿として残り、明治6年に県社、昭和15年に国幣小社に列せられた。

【ルート】室堂(2450m)→10分→立山室堂→80分→一乃越山荘(2700m)→60分【三乃越(2800m)】→【四乃越(2968m)】→ 雄山3003m
標高差553m コースタイム 登り 2時間30分 下り 2時間

まずは、高山病の事。めまい、はきけ、頭痛、動悸などする場合は、高山病のおそれがある。1時間くらい同じ場所にとどまってから開始するとよい。なぜなら、標高2500mを超えると酸素量が平地の3分の2しかないので、体が酸素を十分とりこめなく酸素の分子量も減るので頭痛などの症状が出てしまう。
もうひとつは熱中症の事。標高が高くなれば風が冷たいが、紫外線は猛烈に強い。日焼けで皮膚呼吸ができないと水分不足に陥りやすく熱中症のリスクが高くなる。

7月後半、梅雨明けの快晴で早朝から照り返しがキツイ。すでに森林限界で、強い紫外線にさらされ、強風にあおられる。サングラスが役に立った。雪渓を通過するところが6か所もあった。例年だと1つで、これだけでも登山道の状態は変わっている。3つ目か、長い雪渓道で坂が急で何度か滑った。軽アイゼン必要かと思ったがそこまでは長くない。
一乃越山荘に着いたが、強風がものすごい。見上げると雄山のザレた登山道の先が上まで続いているが、山頂までは見えない。実は、崩落箇所があり、登山道が上下で一方通行になっている。ゆっくりでいいから登ろう。四の越を過ぎると、山頂が見えてきた。もうひと頑張り。着くとそこは平場だった。休憩所で談笑したり憩いの場。そして「峰本社」頂上へ。ここでは「正式参拝」する事で宮司がお祓いを行ってくれる。ここからみえる景色は最高。

帰りのバスでカーブがキツく吐き気がしてきた。水を飲んでくればよかったのだが、トイレが心配だったので十分とれない。高原バス、ロープウェイの車中は、マスク着用で飲食を控えるようにされている。空気が薄い上に、日焼けで皮膚呼吸ができない状態で、さらに車中でマスク着用はキツい。ロープウェイをおりてから、水をたくさん飲みアイスを食べてじっとしていると頭痛はなくなった。暑さには水分補給を忘れず気をつけて。

立山連峰の朝日 常願寺川沿いの道。ロープウェイの立山駅から美女平駅まで、美女平停留所から室堂バスターミナルまで高原バス。トータル6300円也。
高原バスは輸送のみではなく、ドライバーがガイドも兼ねてスポットで停車し、バスの中からではあるが撮影したり観覧できる。

立山室堂 2450m いきなりこの景色に思わず息をのむ。しかし頭が重いというか息苦しい。標高2500mだから高山病に注意。ここから雄山(3003m)へ2時間30分かけて登拝。標高差553m、一乃越(2700m)から山頂までは急登だった。紫外線がキツく、半日で真っ赤に日焼けし、体力が消耗した。

チングルマの群落

雪渓が6か所。ストックで氷を砕きながら。

今年は、いつもなら雪渓が1か所なのに、6か所残っている。地元の人も珍しいと言っていた。

1か所、長い雪渓で坂のキツイところが滑る。軽アイゼンあった方がよかったかな。

雪渓の深さ 5mはあるかな。

最後の雪渓を渡ってポイントの一ノ越山荘が見えてきた。距離が長く坂の角度もあり、何度も滑った。

一ノ越山荘(2700m)ここで休憩。雄山、浄土山への分岐でもある。ここまでは、なだらかな登り。斜面反対側が崖下で強風が吹き荒れ寒い。

浄土山方面。雄山方面へ少し登ってきたが、この高度感。一乃越から急登のザレた道を九十九折に登っていく。以前、崩落があったので、登山道を双方向でなく一方通行にしたのは正解。前穂高などの登山道の階段は双方向。狭いのは仕方がないが、人が多いと渋滞する。眼下から見上げると岩山のとんでもないところにあるように見えるが、一歩一歩ずつ。

雄山方面頂上は見えない。

山頂が少し見えたが、かなり角度がある。ザレた道で胸突八丁のごとく登りがいがある。

こんな岩場に咲いている花、生命力が凄いもんだ。

高度をあげ「三乃越」(2880m)

三乃越(2880m)の祠

四乃越(2968m)の祠

室堂平「立山曼荼羅」奥大日岳と大日岳。中央が「みくりが池」「雷鳥平」浄土絵図。隣に「血の池」と「地獄谷」。

山頂が見えてきた。

あと20m高度をあげる。

山頂の一等三角点(2991m)に着いた、絶景。黒部湖方面、後立山連峰。

雄山神社社務所があり、休憩所、売店がある。けっこう広い平場

山頂部はかなり広い。

健脚な方は、大汝山 別山 雷鳥沢で下りて室堂へ 周回ルートがある。

五乃越(2992m)の祠

 

雄山頂上に到達 標高3003m

立山最高峰 大汝山(3015m)へ登り返し20分 富士の折立山(2999m)を経て周回ルート

峯本社にて祈願。立山は暴風がいつも吹いている。帽子など飛ばされないように。そのため、このように瓦に石が積まれている。創建から1300年以上、
標高3000mは、非日常の世界。まさしく浄土の世。機会があれば、一乃越山荘に宿泊し、頂上から夕陽を見てみたい。
【立山アルペンロードの高原バスは、6時~16時の運行】

丸い石(常願寺川等の石)を拾って、登頂の際に「願掛け」をするそうだ。

プロフィール

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nishikunn
☆PCPAL代表取締役 日本アコーディオン協会理事 FMはしもとパーソナリティー  ピアノテクニシャン  なにわシャンソンコンクール審査員 市ボランティアサークル連絡協議会副会長 TOPページへnishikunnのページ