2014.9.28(日)14時~ ジョジョクラシック ショパン vol.53


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ジョジョクラシックは、クラシック音楽でリラックスできる60分。FMはしもと
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【曲予定】歌曲 「乙女の願い」
チェロソナタト短調作品65 より第1楽章
ゴドフスキー編曲(練習曲作品10の12 革命のエチュード)(練習曲作品25の11 木枯らし)
ポロネーズ第5番 嬰ヘ短調作品44
バラード第4番ヘ短調作品52
【アンコール】ワルツ第6番変ニ長調「子犬のワルツ」

【ピックアップ】ショパンの音楽は ピアニズムであり リアリスト(現実主義者)であった。管弦楽用に編曲できないピアノ曲がたくさんある。ピアノを知り尽くしたピアニズムがあり 無理というものだろう。

ショパンはポーランドを亡命(?)し、二度と祖国に帰ることはなかった。当時、ロシアによるポーランド支配が強められ独立宣言をしたが、鎮圧された。ショパンは自分の思想を音楽に盛り込んだ。
ショパンがもし自国にとどまったなら あのような音楽が書けたのか生きながらえたのかは疑問である。自国でポロネーズを発表していたのなら 蜂起を後押しし 要注意人物になっていたのかもしれない。マリア・ヴォジンスカと結婚できなかったのも謎が。他方で、ショパンは イタリア ドイツ、イギリス旅行をしている。

ショパンは プレイエルのピアノを好み 前奏曲や チェロソナタなど 体調のすぐれないときにコントロールしやすいこのピアノを気にいっていた。
練習曲27曲 を ポーランドの作曲家 レオポルド・ゴドフスキーが 更に難しくし53曲、編曲した。演奏困難な曲が多いが、ピアニストが挑戦している。その中で 唯一編曲できなかったのが 作品25の7である。練習曲に 表現の限界を要求した曲はかつてなかった。練習曲だが 手のねじれたものは触れない方がよいとされ その前段階として前奏曲が位置する。

ゴドフスキーは 左手の強化のための革命のエチュードを 左手のみで演奏できるよう編曲した。
右手の3、4,5の指の強化のための「木枯らしのエチュード」を左手のパートにし 独自の解釈もいれ 素晴らしい響きを表現。もちろん ショパンの原曲がなければ このような曲は生まれなかったのである。

一方 練習曲のエッセンスは ピアノ協奏曲や バラード スケルツォなど随所に出ており 活用できる。 例えば バラード4番のフィナーレの重音は 練習曲作品25-6の部分。
ポロネーズ第5番のオクターブは 練習曲作品25の10 徹底的なオクターブ奏法にヒントが。

そして 一番難しいのは チェロソナタのピアノパート リズムを担う左手が肝心で 右手の重音の連続。この曲の雰囲気を出すためには訓練が。アンサンブルテクニックも必要。ピアノパートが対位法的にいくつかの声部に分かれているので  最大の効果をあげるために よく音を聴きながら。精神的にも最も難しい部類に入る。ショパンの語法を理解する必要がある。一方 3楽章は至高の癒しの音楽である。

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ワルシャワ近郊 ジョラゾラヴォラ ショパンの生まれた家が博物館になっている。
ワジェンキ公園にはショパンの像が。聖十字架教会にはショパンの心臓がおさめられている。オストログスキー宮殿には ショパン協会があり ショパンの手紙など展示されている。

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革命のエチュードをさらに難しくした ゴドフスキーの左手のための練習曲。

ショパンはチェロを好んでいた。晩年の傑作。エキゾチックな雰囲気。室内楽曲でも最高峰のひとつ。この曲のよさを引き出す。

次回は10月5日 14時です

プロフィール

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nishikunn
☆PCPAL代表取締役 日本アコーディオン協会理事 FMはしもとパーソナリティー  ピアノテクニシャン  なにわシャンソンコンクール審査員 市ボランティアサークル連絡協議会副会長 TOPページへnishikunnのページ

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