奈良市に 正暦寺(しょうりゃくじ)。菩提山町という山里にある。創建は 992年 隆盛を極めていたが 1681年 江戸時代ほどに 建立された 福寿院客殿など 一部のみ 残ることとなった。重要文化財である。
秘仏とは 「孔雀明王」のこと 彫像は 日本に三例ほど。仏画が 一般的であるので 大変珍しい。
代表的なのは、高野山 金剛峯寺の孔雀堂から移され 霊宝館に所蔵されているものがある。他 一例が存在するのみ。そして この正暦寺にある。(この会場での仏さま 撮影禁止なので 絵葉書を購入した)
「孔雀明王経」があるが 雨乞いなど 鎮護国家の最高の経法のひとつであり
修験道の開祖 「役行者」も この経典から修行し 感得したとされる。
孔雀は、日本では 動物園くらいでしか見られない。雉 きじ でさえも なかなか見られない。
奇跡的に 見たことがあった。数年前 伯父の墓参に行った 4月の夕どき 了法寺 にある墓地 小高い丘の上 大きな木の下に 孔雀がおりているのをみた。雄で 尾の羽根を開いたすがたは 緑で麗しかった。多分 どこからか 飛んできたのかもしれない。清掃を20分ほど 墓参が終わり 帰ろうとしたとき 孔雀は 見届けたのか 西の空へ翔んでいった・・・
孔雀が美しい姿をしながらも 猛毒をもったサソリ コブラを食べ、その害から守ってくれるところから神格化され、息災や祈雨などの本尊として祀られた。明王は 愛染明王のように 憤怒の様相を呈するものがほとんどだが 孔雀明王は 慈悲に満ちたお顔をされ「煩悩」を食べてくれる。
因縁やよくない原因を取り去ってくれる ありがたい神仏。
菩提寺川があり 清水が流れている。日本清酒の発祥地とされ製造されている。年中行事として
酒母の仕込みがあり 出荷されている。
孔雀明王の彫像 奥の間に鎮座している。
これは 孔雀明王のポストカード