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2015.8.9(日)14時~ ジョジョクラシック ブラームス vol.98


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【曲予定】ピアノ協奏曲第2番 変ロ長調 第1楽章 第2楽章 第3楽章
ポリーニ ピアノ アバド 指揮 ウィーンフィル

【トピック】ブラームスはピアノ協奏曲を2曲書いている。1番は 20代 シューマンと会ったころ。この協奏曲が不評で ブラームスは慎重にならざるを得なくなった。これが原因で 彼が 40歳台まで 交響曲第1番の完成が待たれることになる。以後 肩の荷が降りたのか 次々に大曲を発表、交響曲第2番 ヴァイオリン協奏曲 そして このピアノ協奏曲第2番 間にヴァイオリンソナタを作曲。

仲間うちでは このピアノ協奏曲に疑問を持たれていた。どうして「4楽章」なの。一つの楽章は省いていいのでは。ブラームスの弟子で 優れたピアニストの ヘルツォーゲンベルク夫人は 異質に感じ取っていた。ハンスフォンビューローも 4楽章のピアノ協奏曲に疑問を唱える。しかし ブラームスは この4楽章形式のピアノ協奏曲への思いを こう語っている。3楽章だと この曲は 薄っぺらいものになる。この曲には 第2楽章に 小さな小さな スケルツォが必要なんだ。それでこそ、3楽章のアンダンテ・カンタービレが活かされるというのだ。実際は 第2楽章は10分におよぶ壮大な アパッショナート・スケルツォ 【ラプソディー風】が強調され 3楽章とのバランスをとることに。この曲は 「ピアノ付きの交響曲」と評されることがある。ピアノ協奏曲1番の失敗と 交響曲第1番への慎重さが この曲をうみだしたといっても過言ではない。そして この曲には 第3楽章がなくてはならないものだった。

その「第3楽章」 チェロがクララ・シューマンでピアノがブラームスのよう。
「エコー」旋律をなぞっていく手法は交響曲第4番の冒頭でも出てくるが。融和された音楽の掛け合い 最も美しい音楽である。他に クラリネットや オーボエとの掛け合い 「ピアノ協奏曲」である前に 弦楽の協奏が 美しく奏されている・・・

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ウィーン中央墓地 ブラームスのお墓

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ピアノソロが入り・・・途中から森の茂みに入ってしまう。短調になり 激しさを増す・・・引き裂かれたような・・・氷のように冷たい哀しさ・・・クララへの愛を悟ったのだろうか。その後、何かにじみ出るような「心の変化」 浮かびあがる、この4小節 ・・・

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調性が上がりゆったりと 天にも昇るような管楽の調べ 主題が奏され オクターブでオブリガードがあった後、主調に戻り、弦楽の協奏が。・・・チェロ クララ ピアノ ブラームスの協奏が見事に再現・・・冒頭の美しさに「優しさ」が加わって・・・終わりに向かってゆく。「美しく 崇高」。

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4楽章はスキップのよう ウィーンのプラター公園で子どもだちが遊んでいるのだろうか。
意表を突く楽想で 快活なフィナーレである。

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