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スメタナ モルダウ ピアノ版


スメタナの交響詩「モルダウ」。連作交響詩「わが祖国」の第2曲目にあたる。
第3曲は、「シャールカ」失恋の痛みを男性に復讐する内容。

フランクが創始したとされる「交響詩」の世界。ポエティックで 単一楽章 親しみやすい。フランクは交響詩「プシュケ」などが代表作。リストが「レ・プレリュード」など 絵画的作品を投影、交響詩の世界をひろめていった。リストは1850年代に 集中的に 交響詩を作曲している。

交響曲だと 4楽章 長大なものだと 40分以上 コンサートでとりあげるには プログラムが足りなくなってくる。交響詩は 楽章が連結し 関連付けられ 時間も20分程度。プログラムには 何曲か演奏できることになる。スメタナはリストと親交を結んでいた。

さて、今回は モルダウのピアノ楽譜。スメタナ自身の編曲で4手版がある。響きが重厚で オーケストラ的。
ピアノ独奏版もでている。プラハの「スメタナ博物館」で買った。(チェコ語)

最初 神秘的な動機(モチーフ)から開始。作曲は1874年前後、スメタナは この時、すでに聴覚は普通でなかったとされている。素晴らしい作品が創造された。

全体は次の部分からなる

Ⅰ モルダウの源流 Ⅱ 森の狩り Ⅲ農民たちの結婚式

Ⅳ 月光 水の精の踊り Ⅴ 聖ヨハネの急流 Ⅵ モルダウの流れ

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単純であるものの 「モルダウの源流」を表現。4手版では 6連の走句が全体にかかっていて雰囲気が出ている。

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森の狩りの場面 勇壮な表現 川の量が豊富で 「渦巻いた瀑布」のようにも思える。

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農民たちの結婚式

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月光 水の精の踊り フルートの柔らかな響き 幻想的に表現。この16分音符は 途切れることがなく川の流れ、透明度が高い。

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再現部 走句は荒々しい流れを表現。
「聖ヨハネ(聖人ヤン・ネポムツキー)の急流」の場面。聖ヨハネ(ネポムク)は、優れた司祭であったが ヴァーツラフ4世によって 捉えられ モルダウ川に投げ込まれてしまう。遺体は 舌が腐っておらず 奇蹟とし 殉聖された。水難を守護する聖人。
「川の流れがどんなに激しくても進み続ける船と モルダウ」でチェコを称えた。

 

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コーダ。長調で主題を 明るく堂々とした響きで「川は国の誇り」歌いあげる。「モルダウの流れ」
連作交響詩「わが祖国」より第1曲 ヴィシュフラト(高い城=モルダウ川にそびえる城)が最後に。

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モルダウ川の畔 スメタナ博物館がある・・・背景は、カレル橋。

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