シューベルト/幻想曲ヘ短調D940 シューベルティアーゼ
シューベルト 他の作曲家と違うのは 誰に献呈するつもりで書いたわけもなく どんどん作曲したいというのが湧いてくる。それは 心の赴くままと言った方がよいのでしょう。ベートーヴェンは、作曲で苦しんだ。
幻想曲ヘ短調 D940 シューベルト 4手のために作曲された晩年の曲。この曲は 1828年 シューベルトがカロリーネに捧げた。連弾は、家庭で楽しむ娯楽的な「軍隊行進曲」の雰囲気もあるのだが。この作品はファンタジーシンフォニックで ベートーヴェンやバッハとまた違った シューベルトのうたが溢れている。 私はメンタル的な部分でこれを連弾で演奏することができない。同じ気持ちで演奏することが必要だが 気持ちでいっぱいになってしまう。
初めて聴いたとき ソナタイ長調D959第2楽章より もっと深いものを感じた。「ディアベリによる変奏曲」もいい。ただ長いというのでなく、明るく優しい美しい部分と影で暗く悲しい激しい それは「生と死」。
ベートーヴェン モーツァルトの好きな人がシューベルトの後期ピアノ曲 不思議を感じるかと思う。音楽を聴くときに理解を求める必要はないが どういうものなのか感じるのが芸術。シューベルトが 自分の語法で ただただ静かに微笑みをうかべる。私たちは いつの時代 いろいろな感情を浮かべるとき 先人たちの「メロディ」に感動するばかりである。
シューベルト/4手のための幻想曲ヘ短調D940(1828)【ピアノ独奏用編曲】