「シング・イン・ハレルヤコーラス」~全同志社メサイア~
全知全能の神を讃える歌を歌う時は、起立する。これは、ヘンデルのオラトリオ「メサイア」の初演時1741年、国王ジョージ2世が起立した事によるものとされている。そして、ある頃から「シング・イン・ハレルヤコーラス」になった。コンサートでは、ハレルヤコーラスの楽譜が挿入されている。今日も、それがかなった。隣は素敵なソプラノの声を響かせていた。ヨーロッパではクリスマス=新年であり、新しい年の幕開けが明るいことを願いたい。
ヘンデルのオラトリオ「メサイア」は宗教的音楽作品で、キリストの生涯を題材にし「預言と降臨」「受難と贖罪」「永遠のいのち」を描いた。全53曲、レジタティーボ、アリア、合唱を含む2時間余りの壮大な音楽劇。合唱作品は多種多様にわたるが、このような大規模作品を上演するには大変な労力が必要で、全同志社メサイアはそれを56回以上も重ねている。いや、創立50周年の時に第1回があったという。歴史が古いのだ。合唱の練習を積み重ねる。第九で数か月の特訓。マーラーに復活は2か月くらい。私は以前の合唱団でヘンデルのメサイア全曲合唱に取り組んだが1年半の特訓がありヴォイストレーニングもあった。そのおかげもあり、テノールのパートはよく知っている。
「全同志社メサイア」は素敵。4年ぶりに演奏会が開催でき喜び楽しみにしていた。クラシック音楽を聴く人が減っていて、音大が大変な事になっていると。最近、オケで女性の比率が高いそうだ。合唱団には男声は人数いる。コンサートミストレスは、体をはって楽団をリードしていた。終了後、感極まったのか涙していた。「よく頑張ったね」。CDで聴く演奏と明らかに違っていた。京都コンサートホールは2000人を収容する大規模な音楽ホール。私は1階席7列目、中央より左側の席。オルガン、管楽器の響きがとてもよかった。チェンバロはレジタティーボでよく聴こえた。
第2部「受難と贖罪と復活」
第22曲合唱「見よ、世の罪を取り除く神の子羊を。」
第31曲テノールのレジタティーボ「イエスの死=民の背きのゆえに、彼が神の手にかかり、命ある者の地から絶たれた。」
第38曲ソプラノのアリア「良い知らせを伝える者の足は、なんと美しいことか。」が美しく涙をさそう。
第44曲合唱「神をほめたたえよ=ハレルヤ」この世の国は、われらの主と王国となった。王の中の王、主の中の主、ハレルヤ!
今回の演奏会ではハレルヤコーラスが最後の曲だった。指揮者がこちらを向いてどうぞご起立ください。そして、歌おう!
来場者と合唱で奏でるハレルヤコーラスはやはりいいですね。そして、アンコールはキャンドルライトの中の「聖夜」は幻想的だった。
きよしこの夜 星はひかりすくいのみ子は まぶねの中にねむりたもう いとやすく
Happy Christmas, Best friend!