Tag: みさとホール

スタインウェイの試奏会 2014.4.2


フルコンサートグランドピアノを弾く会(みさとホール)に参加します。
「スタインウェイ春の試奏会」会場:みさとホール(紀美野町文化センター)
日時:2014年4月6日 10:00~15:30 入場料:無料

ピアノは湿気に弱く 部品に木材 繊維 関節にピン(ステンレス)が使われているが クロスが湿気で肥大し 隙間が詰まってくるとアクションの動きが鈍くなります。こんな話が・・・
ピアニストの代理が 事前に弾きこんで状態をよくしたそう。
ある学校のピアノの音のなりがよくなかった。普段あまり使われていなかった。ピアニストが 会場へ早めに到着し、ひっきりなしにピアノを弾いてタッチのばらつきをならし直前に再度調律調整し 実際の演奏会に臨んだという話もあります。

ピアノとは、いろいろなパーツからなる産業製品(車)であることを。鍵盤 アクション ハンマー 弦 チューニングピン 駒 響板 フレーム 支柱 ・・・

その昔 ホテル・スタジオでのコンサート・レコーディングの調律があったり、音大のピアノのメンテナンスがありました。一日何時間も演奏されるので部品の摩耗が著しく ピンとクロス(繊維)に隙間ができ ガタついていました。応急措置でピンをまわして隙間を調整しガタつきをなくしたり ピンを太いものに変えてがたつきをなくしたり修理をします。しかし 3ヶ月後に調律に行くとガタつきがまたすすんでおり ついにはクロス張り替えなどの修理をすることも。
密閉感のある防音ボックスですが 湿気が多いときは、鍵盤のあがりが鈍いものがあります。使用時間が長いのでハンマーと弦の当たる箇所に溝ができ音色が硬くなったり 弦が錆びてハンマーの当たる部分がさらに硬くなってしまう時もあります。音色が硬くなる原因はここにあります。ハンマーフェルトの弦の溝を削り新しい柔らかい部分を出して音色を整える「整音」作業をすることもあります。

ピアノの音律はくるったままおいておくと張力のバランスが悪くなり、乾燥材を取り換えなかったりで、錆が進行したり 次回調律のとき、くるいが大きいので弦を引っ張る量が多くなり、弦が切れることもたまにあります。弦は 伝導性に優れている高炭素鋼が使われます。金属的な音はここに秘密があります。
一本あたり約80kgの張力で約230本。ピン板(ブナ・カエデ材)の支えがあるチューニングピンからひっかけますが。一本が切れると隣の音もくるいやすく あるいは切れやすく 音が安定しなくなります。
支柱で響板を支えフレームで枠をつくり そこに弦がはりめぐらされているのです。最悪の場合、フレームにひびがはいり 張力のバランスがとれなくなり大修理(フレーム交換)になり寿命がきてしまいます。

また 過度の湿気などで チューニングピンのブッシュがゆるくなり 調律不能になることもあります。
ヴァイオリンでいうと ねじを回してもすぐゆるんでしまう現象でチョークなどを塗り、対応するようです。ピアノは 金属のフレームにピン板が埋め込まれていて そのなかにブッシュといわれる部材(カエデ・ブナ)を打ち込んで、そこにチューニングピンが張られています。ゆるくなると、ピンを抜いて間に紙やすりを挟みねじ込んでいくと一時的に張力を保つことができますが。なかには ピン板全体が湿気で腐ってきて 音域全体が張力不全となった場合は大修理(ピン板交換 ブッシュ交換)になり寿命がきてしまいます。

使わなくても時々はメンテナンスが必要です。クロスが虫に侵食されていたり虫の巣になりかねません。いい状態を保つことで長持ちができるのです。

弾いているピアノは よく使う部分が音程がさがり使わないところはそのままなので バランスが崩れてきます。使っている状態だとそれに相応しい調整の回数が望ましいですね。

2007-piano

2014年4月12日(土)の星降る町の音楽会vol.8(ヴァイオリン&ピアノ)四方恭子&パトリシア・パニー
スプリングコンサートで使用するみさとホールのスタインウェイのフルコンサートピアノをウォーミングアップする為の「スタインウェイ春の試奏会」。沢山の方々にピアノを弾いてもらいウォーミングアップして良い音になったスタインウェイをパトリシア・パニーさんに当日演奏していただくというもの。

http://ameblo.jp/misaten-tomokai/entry-11803941468.html

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