Year: 2020年

弘法大師創建「瀧尾」日光三社権現


日光三社権現のひとつ。新宮の二荒山神社、女体の瀧尾神社、本宮の本宮神社の三社を日光三社という。三山と三仏の三社を同一とされる神仏習合の地。

二荒山神社(ふたらさんじんじゃ)別宮「瀧尾神社」は空海《宝亀5年(774年)- 承和2年3月21日(835年4月22日)》が弘仁11年(820年)創建。本尊、田心姫命(たごりひめのみこと)。二荒山神社の主祭神、大己貴命(おおなむちのみこと)の妃神(きしん)が田心姫命である。日光は、勝道上人《天平7年4月21日(735年5月17日) – 弘仁8年3月1日(817年3月21日)》が、天平神護二年(766年)に開山。弘仁(こうにん)元年(810年)、 嵯峨天皇(さがてんのう)より満願寺(まんがんじ)の寺号を賜る。後に「輪王寺(りんのうじ)」と改名。勝道と空海は仲介人を通して知り合い、勝道は空海に託す。空海は、文集「勝道上人日光開山記」を記した。

男体山 新宮 千手観音  二荒山神社から遥拝 頂上に奥宮 中腹に中宮祠
女峯山 女体 阿弥陀如来 瀧尾神社から遥拝  頂上に奥社
太郎山 本宮 馬頭観音  本宮神社から遥拝  頂上に太郎山神社

「日光の聖地」ここに呼ばれたような気がする。尾瀬に行くとき、日光に立ち寄りたいと思ったが「瀧尾」にひかれた。きらびやかな日光のイメージと歴史を支えてきた先人達の思いを今一度立ち返りたい。日光市は、市街の「旧今市」(標高200m)から「いろは坂」《第一(6.5㎞)第二(9.5㎞)標高差440m》を境目に、中禅寺湖の「奥日光」(標高1200m)から男体山(標高2460m)日光白根山(標高2578m)までと、ここまで標高差のある町はそうそうない。市街部の「神橋」を超えると雰囲気は劇的に変わる「日光の社寺」世界遺産エリア。太く大きく高い木々に囲まれ、独特の湿気がある。

「開山堂と仏岩」の道は、勝道上人の霊が、日光山に今もなお気をかけてくださっている事を肌で感じ取った。その道は「瀧尾道」につながっている。石畳の道を進めると、小川の流れと瀧の音が聴こえてきた。三途の河のような清水と渡橋。囂々と流れる瀧。滝は、音をかき消し邪念を打ち破る。入りたいくらいの気持ちだった。滝の水で手を清め、顔と首を洗った。冷たいのだがなぜか柔らかい触りが。渡橋を戻ると、駐日米国公使「ジョン・ケネス・エマソン」の墓碑。その横に石像が。お大師さまだろうか。参道の名を刻した石碑と石段があり、歩を進める。

運試しの鳥居:小石を3つ投げて通った数で運を占った
桜門:蜘蛛の巣がかかっているが、それが自然になる。
拝殿:吸い込まれるような気。
本殿:近づけないくらい神々しい。
縁結びの笹:西南角にあり。これは、すべての縁に御利益が。
別所跡:戦国武将が強飯式(ごうはんしき)を行った。
影向石(ようごういし):空海が神の降臨をみたところにあった石。
無念橋(むねんばし):別名「願い橋」三本杉を通して御神体「女峯山」を遥拝するため、身を清め俗界と縁を切る橋。歳の歩数で渡ると女峯山頂奥宮の登拝が叶えられる。
子種石(こだねいし):子宝祈願の石
酒の泉:湧き水。お酒の味がするそうで、この水でお酒をつくると美味しくなる。
御神木「三本杉」:垣内に1700年頃、横たわれになりあそばされた御神木の先代が。日光山を護っている。

夏の梅雨明け直前、早朝の朝露と朝霧に覆われていた。もののけがいるかもしれない。

天狗沢の白糸の瀧:弘法大師は滝行をされたのでしょう。手水舎というと、伊勢別宮「瀧原宮」や神宮の五十鈴川を思うが、次元が全く違う。
ここに入りたいくらい。身も心も清められる。

駐日米国公使「ジョン・ケネス・エマソン」の墓碑

瀧のそばにある石像。

運試しの鳥居:あの丸い穴へ小石を三つ投げ、開運できるか占ったという。なかなか難しい。

桜門:1697年(元禄10年)に建てられたもの。空海筆の「女体中宮」の扁額と仁王像が鎮座されていた。(1870(明治3年)年の詔書「大教宣布」『神仏分離令』まで)

拝殿 霧が立ち込めより神秘的

本殿 縁結びの笹 西南の角にある。本殿は、厳かで近寄れないくらいだった。西にある参道の石は苔ているが、そこで滑った。はっと我に帰る。

別所跡 ここで戦国武将が強飯式を行ったと思うと感慨深い。

影向石(ようごういし)弘法大師が祈願した時、大岩のあたりで女神があらわれた。

無念橋(むねんばし)己の年齢の数で渡ると願いが叶うとされる。

御神木「三本杉」厳めしく静寂なところ。このすぐ脇に、切り株があり年輪がうかがえる。

三本杉と先代:先代の御神木は横たわれたが、日光山を護っているのです。

子種石を祀る鳥居と石積(ケルン) 参詣者が絶えない。

霊石:子種石(こだねいし)

世界遺産「開山堂と仏岩」の記事は次に書きます。


八ヶ岳「天狗岳」(2646m)をみる


八ヶ岳「天狗岳」をみる 根石岳 2603m

2020年も八ヶ岳に登った。八ヶ岳は、北と南に分かれ 多くの峰々という意味が「八ヶ岳」である。赤岳 2899m 阿弥陀岳 横岳 硫黄岳 天狗岳 などで構成される。
八ヶ岳は富士山より高かった。標高は4000mくらいあったとされる。時代とともに、八ヶ岳が文字の通り8つの峰に分かれ低くなった。富士山は隆起、今のすがたになったという。

八ヶ岳は、毎年登っている。最初は、硫黄岳に登った。昨年は、根石岳と天狗岳だった。次回は、美濃戸から行者小屋方面で南八ヶ岳のいずれかを目指したい。八ヶ岳のよいところは、バリエーションルートがあるので、違った角度から同じ山を目指したり、縦走したり、楽しい。

桜平(中)から登山開始 コロナ対策でトイレは「使用不可」なので 注意。事前に食料買い込みの時、トイレ行っておいてよかった。これから先は、夏沢鉱泉、オーレン小屋、根石岳山荘などの小屋でマナーに従って利用しましょう。桜平までのダート道は、気をつかう。これは慣れしかないよね。

ハイカットの靴がフィットし、足首をサポートしてくれている。今回は、一度も転ばなかった。膝の筋が痛むこともなく。右肩がザックやカメラを常に右に帯行している影響で若干痛むくらいだが大したことない。足首の腫れも今回は少ない。前の日が 御嶽山(王滝頂上)8時間近く歩いているが トレッキングシューズの凄さを実感している。ギアを増やしていきたいね。
登山後は、とにかく電解水を多めに摂るように。炭水化物や油ものは避けて、たんぱく質とビタミンB2を摂るように。納豆、鶏肉がよいみたい。

コース 31520歩 1200キロカロリー 登り 3時間22分 下り 2時間24分

ゲートまで600m 桜平(上)からだと300mだが 帰りが登りになってしまう。
9時46分 桜平(中)
登山口 1900m
10時19分 夏沢鉱泉 2060m
11時21分 オーレン小屋 2330m
12時38分 蓑冠山(みかぶりやま)2590m
12時42分 森林限界を超えた。根石岳をみる。吹きっさらしの強風は冷たく寒い。長袖を羽織る。
13時8分 根石岳登頂 2603m 天狗岳をみる。ガスが時折かかるが、西天狗と東天狗が見れたのが収穫。

下山開始
13時51分 根石岳の姿を最後に
14時49分 オーレン小屋
15時40分 夏沢鉱泉
16時 登山口
16時15分 桜平(中)

 


王滝頂上「御嶽山(3067m)」全面規制解除 2020.8.1


王滝頂上(2936m)「御嶽山」全面規制解除 2020.8.1 11時52分、この日の登山者は、王滝頂上で黙とうを捧げた。

日本の山岳では、14番目に高い3000m級のアルプス。火山としては、富士山に次いで2番目に高い。日本三霊山(富士山、白山、立山、または御嶽山)として信仰が篤い。長野県と岐阜県にまたがる。広大な山容で、南北3.5㎞にわたる。剣ヶ峰(けんがみね、3067m) 摩利支天山(まりしてんやま、2959m)、継子岳(ままこだけ、2859m)、継母岳(ままははだけ、2867m)の外輪山や三笠山(みかさやま 2256m)など寄生火山からなる。

御嶽山噴火は、有史以来の水蒸気爆発。2014年(平成26年)9月27日11時52分に発生。(平常)の段階で噴火したため、火口付近の登山者ら58名が死亡、行方不明5名、戦後最大の噴火災害となってしまった。亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げます。「噴火」の意味を再認識することで、今後の対策に活かさねばならない。こちらに当時の状況の記事が心に響きました。噴火のすさまじさと生死の境の事。そして、山で悔やむ事のないようにとの思いが綴られています。

これ以降、ヘルメットをする態勢ができたが、数に限りがあり、本来は自前で用意するところでしょう。私が思うに、一人一人の危機意識が装備にあらわれている。登山者をみると、ヘルメットなしが4割、ヘルメット被りが3割、ヘルメットをザックに装備が3割。森林限界の傾斜地の岩ガレで、ところどころ大きな岩があるところは 噴石を避けるための緊急の場所になる。避難小屋に退避する場合は、ガスや灰が下に充満するので 少し高めのところで呼吸するように。私は、噴火の2週間前にユーチューブ動画を見ていた。火口付近で「火山ガス」が吹き出る映像だった。もちろん、火山ガスが出ているからだと言って即、噴火するとは限らない。また、火山ガスと書いたのは、二酸化硫黄だけでなく硫化水素が含まれる場合があり、呼吸器系に影響を及ぼし中毒で死亡する恐れがある。2011年9月9日~11日、火山性地震を観測したが火山性微動は観測されていなかったというが。昨年、大滝村は王滝頂上にシェルターを設置した。190人ほど収容できるという。現在、活火山は50ほどあるが、安全な登山ができるには危険度に合わせ、立ち入り禁止や一定区域の規制が望ましい。規制されていない区域には避難小屋やシェルターの設置など、自治体や山小屋の主人をはじめ関係者のご尽力に感謝をしながら。

私にとって御嶽山は「神の山」。日本一標高の高いところに五つの池がある。火山特有の硫黄が太陽光の青だけを反射させコバルトブルーの景色を魅せてくれる。常に水があるのは、二の池と三の池。一の池(2990m)最近は、涸れている。二の池(2905m)日本最高の湖沼。噴火後は、面積が少なくなり「2.5池」とも言われている。三の池(2720m)最大の池 周囲700m余 御神水(ごしんすい)とされている。雪解け頃の「ドラゴンアイ、または魔女の瞳」は、神秘そのもの。言葉で表現できない感動。四の池(2690m)高層湿原の中にあり、ある時期にしか現れず「幻の池」とされる。五の池(2790m)残雪期と降水後に水がある小池。

702年、修験道の祖、役行者が開山した。覚明行者(1718-86)により 知られる事となった。信仰の山として 富士山の次に立山、白山と同じくらい信仰が篤い。
濁河温泉《飛騨頂上》や御嶽ロープウェイ経由《黒沢口》や三の池トラバース《開田頂上》も歩いた。まだ、行った事がなかったのが田の原口《王滝頂上》だった。
今回は、田の原口から王滝頂上をめざす。2160m 2936m  標高差 776m 距離 3km × 2 19336歩 725キロカロリー

八合目から九合目がきつい。いつになったら着くのだろう。雄大な山頂が近づいてくる。しかし、驚きはその先にあった。
王滝頂上から見る「八丁ダルミ」は、圧巻。(※現在、災害基本法による立入禁止。)帰り「あかっぱげ」で、ゴルフウェアが似合うご夫婦にあい、お話しいただきながら下った。

【登拝開始】御嶽山神社鳥居(2180m)7時57分 ゲート 8時2分 遥拝所(2190m)8時4分 大江権現(2285m)8時24分 あかっぱげ(2380m)8時57分 金剛童子 (2475m)《森林限界》9時16分 八合目石室(2470m)9時37分 富士見石(2625m)10時2分 一口水(2700m)10時30分 九合目・中央不動(2850m)10時50分 十合目(2936m)11時26分 3時間29分

11時52分 黙とう

【下山開始】十合目 12時21分 九合目 12時49分 一口水 13時3分 富士見石 13時26分 八合目 14時6分 金剛童子 14時23分 あかっぱげ 14時27分
御嶽山神社鳥居 15時39分 3時間18分 【登拝完了】

早朝、猿がお出迎え。エサはあたえないでください。10匹以上の大家族。縄張りであろう。リラックスし、毛づくろいをしている。

九蔵峠からも見たが、田の原口付近の御嶽山は、画面におさまりきれないほど大きい。

この告知板を正しく理解しましょう。

遥拝所から見上げる御嶽山。左側は、大崩れのもの。ほぼ中央上が王滝頂上。

田の原大黒天

金剛童子(2475m)

イワギチョウ

イワウメ

八合目石室(2470m)

富士見石(2625m)

一口水(2700m) 最近は涸れている事が多いときくが、チョロチョロと涌いている。ありがたい水。

ライブカメラが設置されている。

イワツメグサかな

オンタデか。

ようやく九合目石室(2850m)

あと少しと言いたいところだが、標高2800m超え 平地の酸素量の3分の2ほどなので、通常の呼吸をしようと思っていても浅い。20歩ずつ休息をとる感じ。

王滝頂上小屋が見えてきた。

途中、案内板は一切ないので これを見るのは嬉しい限り。

十合目 王滝頂上(2936m)御嶽神社 奥宮の礎。

「八丁ダルミ」には、驚いた。剣ヶ峰頂上をのぞむ。※ここから先は、立入禁止(災害基本法による)

荒々しく殺風景。5分毎に、ガスがたちこめ、晴れたり曇ったり 山の天候。剣ヶ峰にいつか登れる日が来ることを願います。

爆裂火口ではないか。

すごい岩盤。

外輪山の三笠山、あそこから登ってきたんだな。

西南方向に大きな断層というか、大規模な山崩れの跡とでも言おうか。凄まじい地形。

花の百名山としても親しまれている。花が厳しい行を癒してくれる。イワオトギリ。

登拝が完了 登り 3時間29分 下り 3時間18分


「リラ・クラシック」2020.8.15(土)7:00「クラシックのクロスオーバー」vol.70


2020/8/15「リラ・クラシック」は、クラシック音楽でリラックスする60分。第3週・第5週 パーソナリティ マコルネがお届けします。
【ネットラジオの視聴方法がPC スマートフォン タブレット共通に】https://www.jcbasimul.com/radio/1302/

【曲予定】フックト オン バロック フックト オン モーツァルト ママズララバイ(ブラームス 子守唄)平原綾香 星に願いをかけて(ラフマニノフ パガニーニの主題による変奏曲)増田いずみ カメリア(モーツァルト アイネ・クライネ・ナハトムジーク)島谷ひとみ フィナーレ(マーラー 交響曲第5番「アダージェット」)春野寿美礼

【コラム】今日は、戦後75年。このピアノは 1926年製。戦災を乗り越えてきた。ジョン・レノンがつま弾いた。あの イマジン(1971年)も発表されて50年が経とうとしている。現代とはいつ頃なのか。クラシックのクロスオーバーは盛んで、フックト オン クラシックス シリーズは代表作である。

 


2020.8.13(木)13:00「おきがるタイム」vol.177


2020.8.13(木)13:00「マコルネのおきがるタイム」FM816
【ネットラジオの視聴方法がPC スマートフォン タブレット共通に】https://www.jcbasimul.com/radio/1302/

【予定曲】川の流れのように オルフェの歌 夜明けの歌 岸洋子 私の隠れ家 酔いどれたち タンゴグレリオ 長崎の鐘 藤山一郎 喜びも悲しみも幾歳月 若山彰 異国の丘 ああモンテンルパの夜は更けて 渡辺はま子 夜来香 山口淑子 聖母たちのララバイ(オーケストラ版)岩崎宏実 ジェンカ 坂本九

【コラム】暑中、暑さ厳しい折、お見舞い申し上げます。時節柄、御身第一に乗り越えられますように。

 


榛名富士「湖畔の宿」


榛名山(1391m)榛名富士ともいう。上毛三山、赤城山(あかぎさん)、榛名山(はるなさん)、妙義山(みょうぎさん)の一つ。

最高峰の掃部ヶ岳(かもんがたけ 標高1,449 m)、天目山(1,303 m)、尖った相馬山(1,411 m)、二ッ岳(1,344 m)、溶岩円頂丘の烏帽子岳(1,363 m)、鬢櫛山(1,350 m)など。
外輪山として、水沢山(浅間山 1,194 m)、鷹ノ巣山(956 m)、三ッ峰山(1,315 m)、杏が岳(1,292 m)、古賀良山(982 m)、五万石山(1,060 m)などの多くの峰からなる。
榛名富士は、カルデラ湖の榛名湖を持つ。周囲4.8㎞、標高1084mにあり涼しい。この標高でカルデラ湖は珍しい。

比高300mの榛名富士への登頂がたやすく親しまれている。最短のロープウェイ片道3分で一気に山頂へ。
今回は榛名富士でなく掃部ヶ岳に登り榛名富士と榛名湖を俯瞰する。道中の「ゆうすげの道」から榛名富士が見える。8月に入ると、ユウスゲが咲きほこる。

コース 登山口(1100m)30分 ⇒ 硯岩分岐 40分 ⇒ 掃部ヶ岳(1449m)

最初はハイキングのような道で緩やかだが、硯岩分岐の手前から坂が急になる。森の中なので途中の展望はほとんどないので涼しい。整備されている道だが、硯岩からの分岐 掃部ヶ岳までは 木道階段で笹藪が茂るところを登る。膝から腰の高さまで達するので、雨の後などは泥まみれになるかも。階段の間隔が狭く足を落ち着ける場所が少ない。また笹藪に隠れるので足元をよく見て。なかなか手ごたえある巻道。

頂上の掃部ヶ岳に着いた。あいにく下界は真っ白にガスがかかりほとんど見えない。驚いたのは、頂上の標柱。控えめで残念。風雪で色が剥げたのか。途中の「硯岩」の展望がよいからなのか。岩にシーザーが置いてあるが、確かに魔除け。笹も魔除けだけど。いいところなので、もっと目立ってもいいのにね。

下山後、記念公園へ。竹久夢二のアトリエが隣にある。また、高峰三枝子の「湖畔の宿」歌碑がある。高峰三枝子といえば、戦地慰問。この曲は、時々弾くことがある。

お昼は、榛名富士が眼前にある湖畔の「ふくいち亭」でランチ。知る人ぞ知る有名なお店「おかみさん」のやさしい味で元気をもらった。

ゆうすげの道。ユウスゲの見ごろは、8月上旬だそう。

溶岩ドームできれいな富士。何度も噴火し、側火山などができた。

ちょうどよい高さ、大きさの榛名富士と榛名湖。伊香保温泉からも近く、人々に愛され親しまれている。

昭和歌謡「湖畔の宿」歌碑 高峰三枝子 戦地慰問で多くの兵士の慰めとなった。

 

硯岩から榛名富士と榛名湖が展望できるが、やはり標高の高い「掃部ヶ岳」を目指す。

掃部ヶ岳 頂上 1449m 曇ってきて一面真っ白に。眼下の視界がほとんどない。雨が降りそうなので下山する。

硯岩から 榛名富士と榛名湖。晴れていればなあ。それにしても 2時間で天気がこうも変わってしまう。

湖畔のランチ「ふくいち亭」。このボリューム。天ぷらは、ワカサギと舞茸、浅漬けが絶品。
ごはんと食後のコーヒーをつけ完食堪能。やさしい味で元気をもらう。


白馬五竜高山植物園「ヒマラヤの青いケシ&コマクサ」


白馬五竜高山植物園「ヒマラヤの青いケシ」メコノプシス 4000m級の幻の花
3000m級の北アルプスを望む、標高1515mにある白馬五竜高山植物園。300種類以上、200万株を誇る。

前日、長野から白馬までの移動で「道の駅 白馬」に着き、こちらで仮眠。けっこうな数の車が停まっていた。隣の車の人。
五竜高山植物園でも見た。考えることは、同じかな・・・

この天候。予報では、午前11時過ぎには雨が降り、降り続くとある。ものの4時間を有効に使うなら、植物園で散策、もしくは「小遠見山トレッキング」までが無難。
五竜岳は無理だろう。「地蔵ケルン」からでも6時間かかる。本当は、白馬大池が目的ではあったが、片道3時間半、往復6時間以上かかり 雨でずぶぬれになるから 今回はパス。

朝7時始発のゴンドラ。7分で標高700mを一気に登り標高1500mへ。ゴンドラの下道は廃道で、徒歩で歩く人はほとんどいない。ゴンドラ往復のみ「2000円」は値打ちがある。ローソンチケットでは、割引価格で購入できる。事前にここを考えている人は、お得な入手をおすすめする。

天気は曇りで、時々霧が。白馬五竜高山植物園では、今の時期、4000m級以上のヒマラヤでしか見られない「青いケシ」「エーデルワイス」、高山植物の女王「コマクサ」、この時期だと「ニッコウキスゲ」など見所多い。ここの凄いところは、植物を育て環境になじんでいる事。通常だと、2300m以上の森林限界でしか見られない「ハイマツ」がそこにある。もしかすると「ライチョウ」が飛んでくるかな。想像してみて。あと、珍しい蝶「タテハチョウ」「シジミチョウ」が。特にシジミチョウは、紫で透明な羽。それが、またナデシコやコマクサなどの美しい花にとまっている。

コース:エスカルプラザ とおみ駅(818m) ⇒ アルプス平(1515m)
【白馬五竜高山植物園】(徒歩)⇒ 地蔵ケルン(1676m) ⇒ 見返り坂 ⇒ 小遠見山(2007m)

 

いきなりこの景観が、白馬アルプスだ。

少し下向きに花が開く。透き通った水色と繊毛がきれい。ヒマラヤに行った気分。

エーデルワイス(セイヨウウスユキソウ)日本で自生していない。よく似たウスユキソウ種のミヤマウスユキソウは、東北で咲いているとか。
初めて見た。

途中にある「地蔵ケルン」人々を守ってくれている。

 

朝露に濡れた高山植物の女王「コマクサ」。やはり、こういう時にきてよかった。

タカネナデシコ

ダイコンソウかな。

ハイマツ林がガスってきたらライチョウが来そうだな。

ライチョウ「はくば君」がいる。

ウルップソウ

チングルマの名残。白馬大池では、今、咲いている。標高2300mだからね。

湿原があり、モウセンゴケが。

タテハチョウのつがいかな。

シジミチョウのひとつ。ヒメシジミが「エゾノツガザクラ」の花にとまっている。蝶は、こんな小さい羽根なのに、2000㎞以上跳び続けることができる。


「奥日光」中禅寺湖と男体山 ~半月山(1753m)から~


奥日光 中禅寺湖と男体山 ~半月山(1753m)から~

日光山を開いた勝道上人が発見した湖。中禅寺湖は、男体山の噴火によってせき止められた湖。周囲25㎞。標高1269m。10キロ平方メートル以上の広さのある湖沼では、最も標高の高い位置にある。北西には戦場ヶ原が広がる。最近は、7000年前に噴火したので「活火山」と変更された。

二荒山神社の御神体である霊峰「男体山」は、782年(天応2年)に勝道上人が登頂に成功した。勝道上人の日光について空海が記している。日光三山 男体山(2486m)女峰山(2483m)太郎山(2,368m)の一つ。日光連山(男体山、女峰山、太郎山、大真名子山、小真名子山、赤薙山、帝釈山、太郎山、根名草山)を構成する。

男体山に登拝するには、二荒山神社中宮祠から 山開きのある時期 5月5日~10月25日に可能である。距離 往復7.6㎞ 登り3時間30分、下り2時間30分。
コース【参考】 男体山登山口(1280m)⇒ 四合目(1667m)⇒ 八合目 ⇒ 山頂(2486m)
標高差は1200m、鎖場はないにしても初心者がいきなりこのタイムで登れるとは思えない。厳しい山行になる事はわかるはず。修養には、最適である。

今回は、男体山に登るのでなく「半月山」に登り、そこから男体山と中禅寺湖を俯瞰する。
コース 中禅寺湖展望台 または 半月山バス停(50分)⇒ 半月山展望台 ⇒ 半月山

半月山(1753m)山頂の形が半月のようなので そう呼ばれている。朝の男体山(下野富士)雄大な景観。夕方の湖への日差しも綺麗。
半月山登山口へは、ゲートがあり7時~17時限定。途中、サルと遭う。金網をいとも簡単によじ登り、こちらを余裕の表情で見る「日光のサル」
登山口から笹藪の急な坂を登る。半ばすぎくらいの登山道にシカの♀が現れお尻を向けられた。縄張りに入られたのを警戒したのか、食べ物を探しているのか、こちらに興味があるのか。整ったフェイスの♀。近づこうとしたが逃げない。跳ぶ格好をして威嚇される。こちらに向かってくることはないだろうが関所みたいで通れない。20分程、にらめっこ。やがて、こちらの念力が通じたのか上の方へ跳んでいった。やれやれと言ったところ展望台に着いた。誰もいない。写真を撮っていると、驚くことに、カサカサ音が。さきほどのシカが首だけ出してつぶらな目でこちらを見られた。びっくり「もーっ」驚かさないで。

間違いなく、彼女は山の番人だ。私からするとシカは動物でなく「神の使い」なので恐れ入る。
少し曇ったが、絶景がみられた。30分くらいすると、少しずつ登山者が現れた。展望台は狭いので、変わりばんこし撮影など協力しましょう。

 

展望台へ

 

 

展望台の下からシカが首を出してこちらを見られていた。

八丁出島 左手奥が戦場ヶ原 右手が 華厳の滝 いろは坂 日光市街方面。


「尾瀬」ニッコウキスゲ群落【2】


「尾瀬」ニッコウキスゲ群落【2】

コース 大清水(1180)《低公害タクシーに乗換》3.3km ⇒ 一ノ瀬(1516)《登山道》2km⇒ 三平峠(1760)1km⇒ 尾瀬沼ヒュッテ(1660)1㎞⇒ 大江湿原(1665)

「一ノ瀬」で準備体操を行っておこう。この先、尾瀬沼までトイレはない。マスクをしていたので熱がこもったのか。けっこう汗をかく。「石清水」水場で休憩。
多分、移動疲れと水不足かな。高度慣れしていないのもあるのか。15分くらい休むと、吐き気と腹痛がおさまった。時々、こういう症状が起きてしまうのでまたかと思った。

三平峠までが登りだが木道が気持ちいい。ミズナラやブナの森の中なので涼しい。三平峠からは下りに。木々の間から視界が少し開け尾瀬沼の一部がみえたのが三平下。20分くらいかかって東岸「尾瀬沼山荘」に着いた。草を分け入ると燧ヶ岳と尾瀬沼の絶景が待っていた。燧ヶ岳は、柴安嵓(しばやすぐら、2,356 m)、俎嵓(まないたぐら、2,346m)、ミノブチ岳、赤ナグレ岳、御池岳の5つのピークからなるが、3つのピーク(柴安嵓、御池岳、赤ナグレ岳)が見えた。

尾瀬沼は周囲7㎞だが、昨年の台風の倒木により復旧がまだなので周回はできない。沼尻までの《南岸道》が通行止め。少し行くと尾瀬沼ヒュッテへ。他に、長蔵小屋と売店、ビジターセンターがある。「燧ヶ岳」(2356m)が眼の前に。いわゆる「尾瀬の母」。一万年前に大爆発し、せきとめられ尾瀬沼ができた。大雨、豪雪をもたらしたが恵みを与えた。源流を導き、生態圏が生成された。燧ヶ岳は、人気の山だが、厳しさがある。沼尻《北岸道》で登山が可能。登りが4時間かかり、頂上付近で一気に高度が上がるので体力を温存しておく事。

ビジターセンターでお話をうかがう。シカの事。日光のシカがこちらに移動し影響を与えていて、ニッコウキスゲの食害に遭っている。電気柵の設置など保全に力を入れている。
猟友会が駆除することもあるようだ。あくまで、エリアに侵入したときの対応のようで。私からするとシカは「神の使い」だと思っているので、出来れば駆除してほしくないのだが、食害がある以上、この措置はやむを得ないのだろうか。

道を進めると大江湿原が。ニッコウキスゲの群落。燧ヶ岳と尾瀬沼とニッコウキスゲは絶景・・・

燧ヶ岳と「尾瀬沼」 沼だなんて濁ってなんかいない淡水湖。

 

大江湿原

ニッコウキスゲは、種が蒔かれても初めての花を咲かすため5年を要するのだが「一日花」で、花が咲くとしぼんでしまう。儚いものは美しい。
※ただし、ひとつの茎から5つほどの花が咲くから、それらが交互に咲くのが見事な風景。

この時期は、ワタスゲの花が咲いている。ニッコウキスゲとワタスゲのコラボレーションは、まるで星空のよう。

写真は上手ではないけれど。ヒョウモンチョウがアザミにくっついて離れないんだから撮れるよね。

尾瀬でニッコウキスゲは、例年だと7月中旬頃で 少し終わりかけていたが絶景。


「尾瀬」ニッコウキスゲ群落【1】


「尾瀬」この響きは、唱歌「夏の思い出」のミズバショウの地として親しまれている。四季折々の風景が刻々と変わる絶景のひとつ。5月下旬ごろのミズバショウ、7月中旬のニッコウキスゲ、9月の草紅葉、7月からの至仏山、燧ヶ岳の登山など 何日もかけて楽しめるところ。

ラムサール条約湿地に登録されたのが2005年11月8日。福島県檜枝岐村、群馬県片品村、新潟県魚沼市に跨る、東西6㎞ 南北3㎞ 面積8690ヘクタールの高層湿原、淡水湖から九構成され、尾瀬国立公園特別保護地区及び特別地域で標高1,400~1,420 m(湿原部)1,665 m(尾瀬沼)2,356 m(燧ヶ岳)。エリアは、尾瀬ヶ原、山の鼻、至仏山と尾瀬沼、大江湿原、燧ヶ岳に分けられる。

「ゴミ持ち帰り」運動の発祥の地。マイカー規制が、入口5か所で行われていて 1 群馬県側 A 尾瀬戸倉(鳩待峠) B 大清水(一ノ瀬)C 富士見下 2 福島県側 D 御池(沼山峠)3 新潟県側 E 小沢平 の駐車場に停め 徒歩か有料シャトルバスで向かう。※「鳩待峠」はバス専用駐車場のため、一般車は「尾瀬戸倉」で駐車し、そこから有料シャトルバスに乗換、鳩待峠に入る。

今回は、大江湿原のニッコウキスゲ群落が目的。群馬県は、国道17号(三国街道)高崎市、前橋市、渋川市、沼田市から国道120号(日本ロマンチック街道)を通り、片品村の鎌田交差点(奥日光方面との分岐点)で尾瀬戸倉へ向かった。途中、「上州沼田とんかつ街道」や黄色いりんご「ぐんま名月」リンゴ園の看板が多い。また、温泉がところどころにある。群馬といえば、伊香保温泉、草津温泉など。もちろん、尾瀬にも温泉がある。

尾瀬への経路 道の駅「尾瀬かたしな」⇒ スノーパーク「尾瀬戸倉」⇒ 大清水(駐車場、低公害タクシーに乗換)⇒ 一ノ瀬(登山道) ⇒ 尾瀬沼 ⇒ 大江湿原

道の駅「尾瀬かたしな」は、観光案内所、産直販売所、喫茶、食堂、展望所、足湯など。「駅ピアノ」があった。2本ペダルの古いピアノ。雰囲気いいところでピアノを聴くのもよい。また、400m離れたところに寄居山温泉「ほっこりの湯」がある。

「駅ピアノ」がある。相当古い 2本ペダルのもの。

 

「尾瀬沼」ニッコウキスゲ群落【2】に続きます