ブラームスは ピアノソナタを3曲つくっているが いずれも青年の頃。シューマンとの出逢いは 彼の人生を大きく変えた。音楽評論に 紹介されたのが ブラームス。シューマンの家に招かれ クララと出会う。
ブラームスの作品には 「ラプソディ」 「インテルメッツォ」などの 性格小品が 世界をつくっている。
このピアノソナタは作品5 交響曲を意識して書かれていると言ってもいいだろう。ソナタ形式の 1番 2番 より 成長した構成をとっている。全5楽章からなる。
ブラームスの作品は 低音部がカギである。そして重音と拡張があり 体力を要する。がっしりとした音の厚みが特徴。ブラームスは ピアノ以外には、唯一コントラバスを弾いていた。
まず 1楽章 構成は A コラール A’
ベートーヴェンのような 冒頭の勇壮な和音。運命の動機のような3連符が印象づけている。
fest und bestimmt 決然としかも安定して
コラールの部分 右手は 輝くような。左手を讃えて。
トレモロはバランス良く段々と強めていく 交互の主題の応答でクライマックスを。
アクセントをつけて しかし (息の長い)ノンレガートにしろ フレーズを考えて弾く。
第2楽章 変イ長調 おだやかなカンタービレ 重音のところはコラール的 変奏風
中声はひかえめに。
ブラームスの情熱がこもっている。夕陽をみて 寄り添う 二人のよう・・・
アルペジオ むすばれていく二人 この音型は ピアノ協奏曲第1番2楽章でもみられる
第3楽章 ラプソディー アパッショナート バスの一拍目は重く。
対比は コラール ピアノの低音 高音の音域の幅を活用した響きはブラームスならでは。
第4楽章 インテルメッツォ 間奏曲 運命の動機の 3連符が印象的な問いかけ
第5楽章 フィナーレ 弱起からはじまる 問いかけのように思われる。
中間部には「讃歌」がうたわれる。
再現 変奏し コーダに入っていく 動きをもって ここでは中音と高音を巧みに使う。
最後は 低音と高音を効果的に 1楽章の動機が現れ 想起する。