大瀬埼 駿河湾富嶽三十六景のひとつ 静岡県沼津市大瀬にある。沼津市から「あわしまマリンパーク」を経由し海岸線をすすむ事、約1時間、伊豆半島西北の端に位置し、「伊豆七不思議」のひとつ「神池」がある。
白鳳時代(684年)大地震がこの地を襲った。その際隆起し、突如あらわれた「琵琶島」。東側は砂浜 西側は大きな石がごろごろとしている。伊豆半島は、元はひとつの火山島。爆発し隆起、断崖絶壁の地形をつくりだし、フィリピンプレートに沿って日本列島に接近してきた。最接近するにつれ 海底が隆起 海がなくなり陸つづきになった。さらに押し縮められ 丹那山地となった。箱根に「大湧谷」があるが、その周辺は地殻エネルギーのたまりやすい場所。現在も、1年に数センチ、北西に移動している事で ひずみが生じ内陸地震がおきているのである。
大瀬神社(おせじんじゃ)という。引手力命神社(海の守護神)を祀る。突端には灯台があり、ダイビングスポットとして夏場など人気のスポット。海に従事するものは ここに祈願に来る。
さて、大瀬岬のような形は 砂嘴(さし)とよばれる。ここが特別なのは 淡水の池「神池」が存在すること。海から50mと離れていない。池の南側端と海の距離はで20mほどしかない。池に海水がかかってもおかしくないのだが、淡水の池をまもっている。しかし池の色は 若干緑色をしていて 独特の風合い。この日は、猛烈なシケで 海側では潮がどっぷりと飛沫をあげているのに この神池は何と穏やかなことか。
神池であるがゆえに 科学的な調査はあえて行っていない。この地を永久に保存するために。草木や魚をとったりすると 祟りを引き起こすとされている。崇りについては、事故や原因不明の病気で亡くなっている。自然は豊かだ。鯉が3万匹いるよう。近づくと、口をパクパクと餌をねだっている姿に驚く。隣に、餌を販売している。
この海岸は、ビャクシンの木々が生い茂る。「ビャクシン」は、130本以上の樹があるのだが。現在の御神木は 推定1500年以上。甚く感動したのは、これらの巨樹に 大きな石ころが樹の中にめり込んでいる。とってあげたい気持ちがあるのだが。御神木は、基本触れられないから。強風に耐えている、その姿には驚嘆しかない。