落葉松(カラマツ) 日本の針葉樹で珍しくも黄葉し落葉する。短枝上に集まる葉が、唐松風をイメージできる。それにしても、カラマツ この響きは何だろうか? 唐松岳(2696m)があるが。音のする松の印象。松カサがカラカラ・・・
東日本より北の標高の高い冷涼な地に植生する。西日本では杉が多く、カラマツやシラカバはほとんど見られない。また、ナナカマドやダケカンバ、ハイマツは南アルプスでも激減している。これが、ライチョウの生息と関連がある。人工林としては上信越をはじめ、街区に造林されているのを見かけ軽井沢の旧三笠通のカラマツ林がよく知られている。また、大学村のセミナーハウスなどで見られた。一方、自然林は希少になっている。軽井沢南部のゴルフ場などからよく見られる。規模が大きいものは高峰高原や二度上峠で見られる。
「落葉松」の黄葉について、北原白秋と野上彰の詞がある。
北原白秋 1885年(明治18年) – 1942年(昭和17年) 大正10年(1921年)作 四行八節の詞 井上武士・後藤惣一郎が曲をつけている。
一
からまつの林を過ぎて、
からまつをしみじみと見き。
からまつはさびしかりけり。
たびゆくはさびしかりけり。
二
からまつの林を出でて、
からまつの林に入りぬ。
からまつの林に入りて、
また細く道はつづけり。
・・・続く
湯川にある記念碑 通り過ぎる人がほとんど 気づいているだろうか
野上彰 1909年(明治42年) – 1967年(昭和42年)1947年(昭和22年)作 4連8行 小林秀雄 歌曲「落葉松」
落葉松の 秋の雨に
わたしの 手が濡れる
落葉松の 夜の雨に
わたしの 心が濡れる
落葉松の 陽のある雨に
わたしの 思い出が濡れる
落葉松の 小鳥の雨に
わたしの 乾いた眼が濡れる
混声合唱曲集「落葉松」- 日本大学合唱団
高峰高原のカラマツ
時期はほとんど終わり頃だったが、壮観である。実質、ものの2週間で劇的に色が変化していく。
「野鳥の森公園」のカラマツ
落葉したカラマツの林を踏みしめてゆく。
三笠通のカラマツ林