又兵衛桜「一本桜」
一本桜 樹齢300年。安土桃山・江戸時代の武将「後藤又兵衛」の事。永禄3年(1560年)に播磨国姫路の山田村に生まれる。文禄元年(1592年)の朝鮮出兵にも従軍し、加藤清正配下の森本一久らと一番乗りを競った。慶長5年(1600年)の関ヶ原の戦いでは石田三成家臣の剛槍使い、大橋掃部を一騎討ちで討ち取る武功を挙げ、戦後は黒田家重臣の一人として筑前六端城の一つ、大隈城の城主となり、16,000石を与えられた。慶長19年(1614年)、大坂の陣で、旗頭として天満の浦で采配から「摩利支天の再来」と称される。大坂夏の陣の道明寺の戦いで討死した・・・
伝説が多くあり、その一つが、大阪夏の陣で辛くも逃れ、大和の宇陀字本郷の鉱泉で傷を癒した。僧侶となり隠居していたとされる屋敷跡に又兵衛桜(本郷の瀧桜)のシダレザクラの一本桜。
宇陀は、初代神武天皇が大和平定で活躍したところ。2000年のNHK大河ドラマ『葵 徳川三代』のオープニング映像で登場して以来、有名になった。2017年に行った時は、最寄りの駐車場がいっぱいで、民家の臨時駐車場に停めるのが、段取りがわからず困った事を覚えている。
2025年、見事に咲きはじめる状況を知らせるXのポストが「11万のいいね!」を記録していた。画像がきれいに撮れている。注目されているんだなと。混雑を承知で、早朝に行った。又兵衛桜は、まさに今、見ごろ。7時前だというのに、専用駐車場は満杯手前でかろうじて入れた。三脚を構えた人が多い。また、近くにいってスマホで撮影する人もいる。カラーバランスが絶妙。黄色の花水仙、ピンクの桃。薄桃色のヤエザクラが。巨大な玉垣、新緑の草色、小川の流れ。中には半日ずっとチャンスをうかがっているとか。
又兵衛桜で幸せにしてもらっている人が全国にたくさんいる。