【世界遺産】日光の勝道上人「開山堂と仏岩」原点
ここに開山。勝道上人の木像が安置。西に香車堂。北に勝道上人と弟子の墓所。そして、東に仏岩。早朝は、朝露と朝霧に覆われ神秘的でした。もちろん、誰もいません。東照宮や輪王寺が雅なのもわかるがある事に出くわしたのでがっかりした。もっとも歴史を支えてきた勝道上人は何を思うだろう。
勝道上人のお墓に来た時、何かいにしえの重みを感じていました。日光の原点がここにあることを感じないわけにはまいりません。そして、絶壁の窟に仏岩。風雪に打たれながらの六体の仏のお姿。その中でさらに奥にあるお地蔵様に、ただならぬ慈悲を感じ、心をうたれたのです。
(お大師様は、若い頃、四国の洞窟の中で修業を重ね道を開きました。そんな事を思いながら。)
この「仏岩」に惹かれ辿り着いたに違いない。お大師さんを通じ、十時間かけ「尾瀬」に着き「日光」に赴いた。「日光に来るなら瀧尾道に進め」と諭されたのだ。
調べてここに来たのではなかった。勘だけ。いつの間にか「開山堂」へ辿り着いた。そして、最も霊感のある「仏岩」に逢わせてくれた。
言葉では表現できない感動があって震えていた。奥に鎮座されている地蔵様。何かを言おうとされている・・・じんわりとくる涙でした。
実は、勝道上人がここで荼毘に付されたのだ。日光を開山し、今も尚、気に懸けておられるのだと。悟りと情けや寂しさ・・・
勝道上人の墓所は、日光の山中、基本にかえるところ。いつでも鏡のように自分に問いかける。
後日、他の方のブログで、仏岩の記事がありましたが、ここは「涙が出てとまらない」とありました。やはり何かあるんだなと考えています。
画像からでも、言葉では表せない慈悲深いものを感じます・・・逢わせてくれて有難い
「産の宮」香車堂とも。香車は、突き進むが、後戻りはできない駒。ここの駒を借り、妊婦が安産祈願をすれば、無事出産できるとある。
成就後、駒を返納し祀っているので、多くの信者が絶えない。
勝道上人と弟子の墓所。静寂で温かさがあった。
元は、上方の岩壁に仏の姿をした岩が並んでいたが、地震で岩が崩れ消失し「仏岩」のみが残った。
七体のうち六体が膝の高さまで埋もれている。(帝釈天・多聞天・梵天・不動明王・広目天・持国天)
愛おしさが溢れ、強烈な印象。私はこの事を一生忘れないだろう。ものすごい何かを問いかけてくる・・・
私は、この地に来なければならないと思う。国の平安と人々の幸福を祈る事。
それは、勝道上人が、空海(弘法大師)に告げていた事である。留学していた唐で
恵果阿闍梨より大日如来を意味する「遍照金剛(へんじょうこんごう)」名を与えられ密教の第八代の伝法者の地位についた。
「私に持っているものをすべて授けた。だから早く日本に帰り、この教えを持って天皇に仕えて、国の平安と人々の幸福を祈りなさい」
これが、京都の高雄山寺、東寺、嵯峨大覚寺、和歌山の八方蓮華の高野山、真言宗の開創へとつながるのである。