「船越の頭(標高2612m)」からの二重稜線、小蓮華山や白馬岳方面。スペシャル大河ドラマ「坂の上の雲」エンディング、Stand Alone(曲:久石譲) サラ・ブライトマンの歌とバックの映像。スペシャル大河ドラマは、後に「スペシャルドラマ」と呼ばれたが、大河ドラマの放送枠で特別に放送され、時間も45分から90分の2倍に拡大。今年は「司馬遼太郎」生誕100年の年。
2年前の9月中旬頃、白馬大池(標高2308m)に登った。下界は晴れているのに、なぜか大池は雨で寒く厳しい自然をみせられた。サンショウウオの赤ちゃんがたくさんいた。白馬大池山荘でのスープで体が温まったのを覚えている。ここまで3時間30分で往復6時間はかかる。今回は、その先の「船越の頭」や「小蓮華山」(標高2766m)を目指す。
往き5時間 下り3時間30分 休憩もいれれば10時間になる。天狗岳を周回や富士山の御来光と同様、タフな登山になった。「船越の頭」からの「坂の上の雲」の稜線の絶景。そして雷鳥坂。たくさんのケルンが積まれていた。ライチョウがいて感動。はじめてみるライチョウは「かわいい」。国の特別天然記念物で絶滅危惧種、国内で2000羽生息。お出迎えというか。番と2匹の雛。多分、生まれて2か月で歩き始めた頃かな。人を怖がる気配はない。日本では古来「神の鳥」だが、狩猟される時代があった。低地の草をついばんでいる。少し離れたところでメスが啼いて警戒を促している。砂浴びもみせてくれた。ここは、冷たい風が吹き虫が少ない。ハイマツ林と砂がライチョウには大切。そして、イヌワシが飛来していた。ライチョウは隠れるのが上手いのでここが一番なのだろう。
これが「坂の上の雲」の映像。「船越の頭」から小蓮華山や白馬岳を俯瞰する場所。二重稜線。これを見るために。往復10時間のみち。
「船越の頭」から白馬大池方面。「コブの頭」がいくつか見られる。
コースタイム:距離 12.6km 標高差 1137m 時間:7時17分~16時17分 A 栂池RW 白馬大池 船越の頭 B 白馬蓮華温泉 白馬大池 船越の頭 Bを選ぶ
鎖場はなかったが、それに近い場所がある。ロープ2か所、梯子が2か所。標識は要所にあった。「天狗の庭」から大池までは2時間。簡単に済むはずがない。
【登り】蓮華温泉ロッジ駐車場 7時17分 蓮華温泉登山口 1475m 7時27分 蓮華の森 7時50分 標識【5分の1】1651m 8時2分 標識【5分の1.4】1752m 8時21分 標識【5分の2】1925m 8時53分 天狗の庭 2093m 9時22分 白馬大池 2380m 10時50分《トイレ休憩》11時7分
雷鳥坂 2500m? 11時37分 船越ノ頭 2612m 12時2分《休憩》12時23分
【下山】ガスが出て晴れる兆しがない。なぜか、あの場所だけ雲が取れない。寒くなってきた。手袋がいるくらい。帰り4時間はみておかないと。小蓮華山は次回に、潮時だ。
雷鳥坂 12時49分 白馬大池 13時8分《休憩》13時20分 崖の下り 13時54分 梯子 13時59分 天狗の庭 14時30分 標識【5分の3】1925m 14時51分
標識【5分の3.6】1752m 15時19分 標識【5分の4】1651m 15時35分 蓮華の森 15時48分 蓮華温泉登山口 16時12分 蓮華温泉ロッジ駐車場 16時17分
A 栂池ロープウェイで白馬乗鞍岳を通過し、白馬大池に行くルート。ロープウェイの営業時間と白馬乗鞍岳の大岩ゴロゴロ道。料金3700円+Ⓟ。
B 白馬蓮華温泉ロッジからのルート。国道148号線「平岩」から1時間。登山口までの20㎞の林道が心細い。落石があり、また猿もいる。ロッジでは、野天温泉に浸かれる。
日帰りの最大歩行時間は10時間 :往き 5時間 下山 3時間30分 《休憩含まない》きつかったが膝のガクガクや攣るなどはなかった。白馬大池山荘のトイレ休憩と水分補給。途中、平らな石のあるところに腰かけて。塩キャラメルと梅飴。水分は濃いお茶、麦茶、水。念のため「経口補水液パウダー」を持参。
帰りは、白馬蓮華温泉ロッジの温泉がおすすめ。前回は野天風呂を堪能した。今回も白い噴気が確認できた。林道の夜道が怖い。【道の駅】小谷村の温泉は17時30分受付終了ではやい。白馬大池山荘に宿泊すれば白馬岳へも登れる。それで白馬の名湯「倉下の湯」に浸かった。何回目かな。鄙びた温泉。いいお湯とセルフサービス的なさりげなさで充分。現在は、ポンプが故障して、天神の湯をひいてきている。前回は、浸かっていると汗が出てきたが今回は熱すぎる湯ではない。木枠の露天風呂。茶色い硫黄泉がしょっぱい。湯舟の底はヌルヌル。内湯はなく洗い場はある。ゆっくり浸かり、筋肉もほぐれた。登山直後は、熱い湯は回復を遅らせるらしいので、このくらいが丁度よい。最近は、ぬるめと熱い湯と両方、内湯が用意されている温泉がある。
次は「梅雨明け十日」のチングルマの群落が見える時に。とにかくタフな道のり。しっかり準備して。天狗の庭から大池までの長い事(苦笑)。
白馬蓮華温泉ロッジ ここからが登山口 標高1475m 湿原「兵馬の平」遊歩道があり、お花畑が堪能できる。
天狗の庭 2093m ここが一つのポイント それが白馬大池まで長い事、道がザレて歩きにくいところがあるが、岩場やガレ場よりはまだよい。
白馬大池山荘 栂池からのルート、白馬乗鞍岳の大岩のゴロゴロ道がキツいので避け蓮華温泉からのルートを選ぶ。よい場所にあり、白馬岳へ3時間30分。
白馬大池の東側畔から 白馬乗鞍岳の岩場 栂池ロープウェイからのルートだとここを越えなければならないのが苦手。東天狗岳の「天狗の庭」でコリゴリだったから。というより危ない。テトラポッドのよう。知人がここで転落し骨折した。応急処置の当て木とストックで何とか植物園まで戻れたが、全治6か月だった。
秋の草紅葉がはじまる。チングルマの穂先とイワウチワ。
ケルンが積まれている雷鳥坂付近
白馬大池は大きすぎて広角で入りきらない。雷鳥坂から。左側の色が浅く透明で、右側が深い。ハイマツ林に天敵のイヌワシがとまっている。
ライチョウの親 雪倉岳をみているだろう。
ライチョウの親は、啼き声を発し子を見守っていた。ライチョウ君 人を怖がらない バタバタと飛ぶのでなく速足で隠れるのが得意。
ライチョウの雛
ライチョウの雄
落差のある岩場 鎖もロープもない。ここは手を使って。
梯子 安定しないので慎重に
蓮華温泉 野天の湯の噴泉
倉下の湯 茶褐色の湯と木枠の露天温泉