Year: 2017年

浅間山 2568m(黒斑山 2404m)


浅間山(標高2568m)は 有史以来 たびたび噴火を繰り返してきた。天明3年(1783年)4月~7月初旬(旧暦)まで断続的に活動を続けていたが、7月8日(旧暦)に大噴火を起こした。このとき発生した火砕流で嬬恋村(旧鎌原村)の一村152戸 483名が死亡したほか、群馬県下で1,400名余りの犠牲者を出した。噴煙は西風にあおられ東の空を覆い気候不良をもたらし利根川は水害が発生、結果「天明の大飢饉」を引き起こしたとされている。

2015年(平成27年)6月11日15時30分、<浅間山に火口周辺警報(噴火警戒レベル2、火口周辺規制)を発表>火口から概ね2キロメートルの範囲に影響を及ぼす噴火の可能性 <噴火警戒レベルを1(平常)から2(火口周辺規制)に引上げ>6月16日、6月19日にも観測されました。

対象市町村等 火口周辺警報 群馬県嬬恋村 長野県小諸市 長野県軽井沢町 長野県御代田町

防災上の警戒事項等 火口から概ね2キロメートルの範囲では弾道を描いて飛散する大きな噴石に警戒してください。登山者等は地元自治体等の指示に従って危険な地域には立ち入らないでください。
また風下側では、火山灰だけでなく小さな噴石が遠方まで風に流されて降るため注意してください。
【気象庁のHPより】http://www.tenki.jp/bousai/volcano/information-37341.html

http://www.data.jma.go.jp/svd/vois/data/tokyo/STOCK/activity_info/306.html#kaisetsu

浅間山の噴火警戒レベルは、平成27年6月11日から「レベル2」(火口周辺規制)となっています。入山できる登山コースの範囲は、上記の表のとおりです。6月16日と19日に、山頂火口でごく小規模な噴火が発生しましたが、噴火警戒レベルは「レベル2」(火口周辺規制)を継続しています。賽の河原分岐点から前掛山山頂までの登山道は立入禁止ですが、それ以外の登山道は立ち入ることができます。

*黒斑山山頂に「監視カメラ(高感度カメラと赤外線カメラ)」と「スピーカー」が設置してあり、「監視カメラ」と「スピーカー」との併用により遠隔操作で登山者の皆様の状況を確認したり、避難誘導などを行うことができるようになっています。【小諸市のHPより】

2017年に入り、噴煙をあげている画像が。1月26日 3月17日 4月24日 5月4日 貴重な情報が投稿されている。噴火でなく水蒸気の可能性がある。火山性微動も 波があるが 時々観測されている。

浅間山は、黒斑山 蛇骨岳 牙山 鋸岳 仙人岳 前掛山 剣ヶ峰 石尊山 小浅間山 など多くの峰を構成している。そのなかで 黒斑山(くろふやま)2404mは、浅間山の第一外輪山の高峰として登山され 親しまれている。※登山届(下山届)必須。

コース 車坂峠(スタート)1973m 車坂山 2055m 避難小屋(シェルター) 槍ヶ鞘(やりがさや)2129m トーミの頭 2320m 黒斑山頂上 2404m(2.9km)

今回、地蔵峠から入った。地蔵峠から車坂峠までは林道 通行規制(7時~18時)途中、湯の丸湿原からはダート道。高峰温泉に入る、ビジターセンターがあり駐車場がある。車坂峠がスタート地点。登りは、2時間20分(撮影したり休憩をするので 実際は2時間)下りは2時間(上りがないかぎり休憩はしない主義なので)だった。ただし、この山はアップダウンが多いので 余力をのこす事。斜度はきつくない。

山の神に手を合わせてからスタート。標高2000mで高山植物が咲いていて散策気分だが、車坂山を過ぎたあたりからクマザサ林を下りていくところがある。蒸し暑く単調になる。再び、登りで多数の高山植物が飽きさせないが、この辺りが長く感じる。木道がはじまり、しばらく行くとシェルターがあった(緊急時には避難できる。)そこからしばらくすると槍ヶ鞘に着く。そして、トーミの頭がみえてきた。ここからは、浅間山がみえる。稜線づたいに下りて再び登っていく。避雷針や防災放送スピーカーがある。そして、平面的に進めると 黒斑山頂上(2404m)だ。


地蔵峠より 高峰温泉口までは 林道(7時~18時)が近道。湯の丸湿原からは ダート道になる。

 

黒斑山から トーミの頭をのぞむ


布引観音 絶景


布引観音 絶景

「牛にひかれて善光寺」の伝説の舞台となった寺
小諸市にある行基創建の天台宗の名刹。断崖絶壁にかかる観音堂(重文)に安置されているのが、牛に化身して、強欲な婆さまを善光寺に連れていき改悛させたという布引観音。寺伝によれば、奈良時代の神亀元年(724年)に行基が開き、聖徳太子が作ったとされる聖観音を祀ったと伝えられている。戦国時代の天文17年(1548年)武田信玄が進攻し楽巌寺入道雅方・布下仁兵衛雅朝を攻略した際に焼きうちした。永禄元年(1558年)に望月城主・望月左衛門佐信雅によって再建、江戸時代中期の享保8年(1723年)野火のため焼失した。江戸時代後期に小諸藩主牧野康明によって、堂宇の再興が行われた。観音堂宮殿(かんのんどうくうでん)観音堂内にある仏殿形の厨子で、国の重要文化財に指定。入母屋造、板葺、懸造(舞台造)。棟札により鎌倉時代の正嘉2年(1258年)の造立。軒下の蟇股(かえるまた)や、地長押の下の格狭間(ごうざま)など、鎌倉時代建築の特色が示されている。

小諸に寄る事になったのには理由がある。多分、ここに来ることになっていたのだと思う。
軽井沢・志賀方面と松本・塩尻方面の丁度中間に位置する小諸や佐久。何気なくここに来たいと思ったのだろう。布引山の奇岩をみて涼むくらいだったが これはただものではなく凄いところだと感得した。奥まで進まないと気がすまなかった。朱色の宮殿(観音堂)があったのだ。

小諸駅から車で10分。千曲川の流れが清らか。至るところに珍しい岩盤がみえる。朝早く8時過ぎに伺ったのだが 誰も人はなかった。しかし 蜘蛛の巣ひとつなく虫もけたたましくなかず 静かな御参りとなった。山登りに近いが 心が清らかになる様。下り道、カサコソと音がするのでミミズかと思ったら、薄い赤黄色っぽい(褐色)の小蛇を見つけた。それは、綺麗な色をしていた。これは ジムグリ「明神さま」とされている。

ちょろちょろと布ようにたなびく滝の清水。

善行寺穴 「善行寺につながる穴」

 

幻牛伝説


渋温泉「九湯巡り」


渋温泉 信州平穏(ひらお)温泉とよばれる。1300年前に行基が発見したとされる。戦国時代には武田信玄の隠し湯のひとつであった。武田信玄の寄進によって温泉寺が開かれ、川中島の戦いの折には傷ついた兵士を療養させた。江戸時代には、佐久間象山、小林一茶、葛飾北斎らの文化人が訪れた。

地元の人は、毎日利用する外湯(共同浴場)が九つ。 昔から大切に守られてきた外湯を宿泊するお客様にも解放し、渋の湯の恵みを楽しんでいただけるのが「九湯めぐり(厄除巡浴外湯めぐり)」。祈願手ぬぐいにスタンプを押しながらめぐる。最後に温泉街を見下ろす「渋薬師庵」へ参詣して印受すれば満願成就。九(苦)労を流し、厄除け、安産育児、不老長寿のご利益があるとされている。http://www.shibuonsen.net/index.php

渋温泉の旅館35軒と 外湯9ヵ所 一番湯・初湯、二番湯・笹の湯、三番湯・綿の湯、四番湯・竹の湯、五番湯・松の湯、六番湯・目洗い湯、七番湯・七操の湯、八番湯・神明滝の湯、九番湯・大湯とあり、それぞれ泉質・効能が異なる。温泉街はまとまっている。一番先には 温泉寺があり その左側には 石段をのぼって「蔵王堂」(横湯薬師)その中ほどには「渋高薬師」がある。

志賀高原 散策の折 立ち寄ってみる。草津温泉もあるが、ここ「渋温泉」に寄ってみたかったのだ。湯あたりしないと聞くが本当にそうだった。熱いお湯だが、さっぱりとしていて丁度よい。

もうひとつ いい話を。温泉街 真ん中あたりの「えびす神社」を参拝した後 散策していると、住職とおぼしき瀬戸内寂聴似の尼さんが声をかけてこられた。御歳86歳、つややかで美しく矍鑠としている。60年もここ平隠にいるそうだ。何分くらいかな、お話をいただく。しっくりくると言うか 心をとらえる話ぶりに驚いた。このきつい石段を登り下りしていた。お話をいただきありがたい。

温泉で体の疲れを癒しに来たのだけど 心の洗濯も一緒に行われたような気がする。

歴史の宿「金具屋」がある。登録有形文化財 昭和11年建築。

http://www.kanaguya.com/


志賀高原 四十八池めぐり 自然の宝庫


志賀高原は、浅間山(2568m)を最高峰とする火山から構成される上信越高原国立公園のひとつ。長野県北東部、山ノ内町に位置し標高1300mから2300mの広大な高原をさす。草津温泉 白根山(2160m)横手山(2307m)志賀山(2037m)鉢山(2041m)などがある。

日本最大のスキー場がある。また、温泉や高原を利用した観光でにぎわっている。四十八池めぐりもそのひとつ。志賀山 鉢山 大沼池を囲む 渋池 ひょうたん池 丸池など 大小60からなる。これは、大昔 志賀山が噴火しできた湿原。日本海側気候で冷涼。夏山の 八ヶ岳 扇沢 白馬 上高地などは 人がたくさんだが ここでは静かな散策ができる。標高2000mクラスでも 涼しいのは日陰であり、昼間は気温が高めで日差しも強く羽虫やセミの声がするのだが、志賀高原はそれがほとんどなかった。その辺 扇沢や白馬雪渓などは さすがに涼しい。

志賀高原へは、長野県軽井沢から浅間山に入り(日本ロマンチック街道)群馬県嬬恋村 草津温泉、白根山(2160m)を通り、長野県山ノ内町 横手山(2307m)が入口となる。その後 渋峠 日本国道最高地点(2172m)そして硯川駐車場にたどり着く。ここが 志賀高原 四十八池めぐりの一つの起点である。

硯川駐車場(1695m)→サマーリフト→前山山頂(1796m)《スタート》→渋池(1810m)→四十八湿原(1880m)(ここまで約1時間)⇔志賀山(2036m)(湿原からは600mの距離にある)

サマーリフトを使い 前山山頂へ(1796m)ここから 約1時間の道のり。まず渋池へ 魚のはねる音などはきけない 静かな池。実は 酸性池で魚介類はすめない。湿原に赤みがあるのは モウセンゴケが群落している。植物は通常、光合成で生きられるのだが このモウセンゴケは「食中植物」で変わり種。小さくかわいい花である。それは、透明で放射状にのびる赤い触手が無数にあり、孔雀の羽のように魅力的である。昆虫などが触手に触れると粘液で逃げられなくなる。すぐに周りの触手が伸び、獲物を全体的に捉え身動きできなくする。大きなトンボなども 罠にかかっている様は 何とも言葉に表しようがない(‘_’)。生命の儚さや 自然の残酷さを思う。私たち人間は、牛・豚・鶏・魚・野菜・穀物から生命を頂いて生きているのを当たり前のようにしているが、殺生は最小限に そして感謝を忘れずに。

モウセンゴケに捕まったトンボやハエ(‘;’) モウセンゴケは華麗にみえる。しかし多年草で長いものは50年も生きる。それだけに、生命活動は重要である。ひまわりは一年草で種がすぐできるが それと大違いだ。モウセンゴケは 絶滅危惧種に指定されている。湿原の中への立ち入りは禁止され、木道の指定された道を散策する。よく見ると茎や葉など高く伸びる花ではない。低地にひっそりと生えている。一方、トンボは高いところを行き来でき自由に飛び交う事ができる。トンボの餌は 水辺にいる昆虫など。また、受粉の作業などで植物にとまる事がある。しかし こんな低いところにわざわざとまる事はないと思うのだが。それが「自然界の掟」なのかもしれない。


ワインに音楽を「ゆらぎ」で醸成


音楽、特にクラシック音楽。「モーツァルト」には波形に「ゆらぎ」がある。胎教や乳幼児に聴かせると 作用があるとされている。そういえば 植物の芽がまっすぐのびる音楽とそうでないものがあるようだ。バッハ・モーツァルト・シューベルトなどは効果があるとされている。

ワイン 海外からも輸入はしているが、日本のワインつくりは世界に通じる。長野県が日本最大の産地。それは 品種だけでなく 気候が変化している事から 栽培できる種別が増えた。ここ、信濃ワインでは、工場 セラー 店内に モーツァルトの音楽が流れていて熟成させているという。セラーにある古酒も 作用しているだろうから美味に。


朗読と小説 青木裕子&小池真理子氏


軽井沢朗読館館長(元NHKアナウンサー)青木裕子さんの朗読会

朗読やよみきかせはとても大切なこと。文学を音おこしするだけでなく登場人物の特徴を活かしストーリーを聴く。すばらしい。子どもたちも聞き入っていた。

もうひとつ、 作家の小池真理子さんの講演は珍しく、お会いできて嬉しい。20年前から小池真理子さんの小説「柩の中の猫」「死に向かうアダージョ」などを嗜んでいる。最近は、作品「二重生活」映画化もされている。小池さんの小説は、音楽や楽器が必ずといっていいほど登場する。また、登場人物は 映画のシナリオのように輪郭がはっきりと浮かび上がる それが心地よいし リアルである。

この出逢いを祝して、20年前の文庫本を持参し特別にサインをいただいた。「柩の中の猫」ララが登場するこの小説は「図書館においてほしいですね」と。
軽井沢朗読館の青木さんとお会いできることを願って さらに出逢えた小池真理子氏。

中軽井沢図書館にて

 


お盆休み


昨日の夜から「すずむし」がなきはじめました(まだ独唱で、か細いですが(*^_^*)季節は進んでいます)お盆休みは、明日から16日までで、出張などで出かけます。13日は会議が入っていますが。
残暑お見舞い申し上げます。(画像は 浅草 灯篭流し)


モバイルギア~「スマートウォッチ」~


夏に入り 気温が37℃ 暑さには慣れてしまったというものの。汗をかくというより ふらふらしそうで気をつけたいもの。

さて、私は 日本橋のとあるところにトレンドをチェックしに。年に4回ほどはここに来ている。取引先の社長とも面談するのだが。「スマートウォッチ」いいのある?「昨年より、いいものがでてるよ。」との事。で購入した。

スマートウォッチにはタイプがある。A 心拍など 健康管理で使うもの。B 時計に追加機能のあるもの(電池が長期間持つ)C1 スマートフォンと連携し、電話・メール フェイスブック通知・同期機能を使うもの。一般的な「スマートウォッチ」とよんでいる。C2 スマートフォンと連携せず 単体で動作する「スマートウォッチ」(電話として使用するには 別途 SIMカード =WCDMA、CDMA2000などの日本にあう規格 nanosim が必要)

C2の 「単体で動くスマートウォッチ」は、日本では まだ定着していないようだが機能が充実すれば 今後増える傾向にあると思う。(※スマホで足りない機能を補って使うのはよいではないか)

日本橋 電器街だが 部品(パーツ)などの専門店が軒を並べている。行く度に 通りの店が変わっている。最近は、グルメなども増えてきている。変化が楽しみ。世界中の人が集まってくる。

スマートフォンは 文字入力もできて コミュニケーションツールとして万能のギアとなっている。一方、手で持つというスタイルはそのたびに動作が必要となる。

そこでスマートウォッチ。いつも持ち歩いている発想なので、時計・歩数計・心拍・高度計・移動距離・速度など、そのたびに確認できるのがメリット。一方、文字入力について 画面が小さくデメリットになる。そこで コンパクトなbluetoothキーボード(折りたたみ)があれば 不自由することはない。バッテリー消費の件だが 節電アプリでチューニングしたり 不要なアプリを調整するなどすれば 1日持たせることができる。ただし スマートウォッチで移動するなら gpsやwifi検索で電池消耗が考えられるので 予備バッテリーは持っておいた方がよい。

1.4インチ画面 320×320 解像度 文字入力は お世辞にもよいとはいえない。タップペンの附属品でついているが。一文字ずつ押さなければならないのは ちょっと・・・bluetoothキーボードは ここのところ進化している。また、スマートウォッチの充電にマイクロ 専用usbが使われているが けっこう充電できないトラブルがあるため、ワイヤレスで充電できる機種がトラブルが少ない。

何かのアプリの時は 熱を持つようだが それ以外は 特に問題ない。GPSがついているから オフラインマップで ナビが活用できる。高度計・温度計のデータもリンクできる。情報ツールとして
これから どう使っていくかレポートをしようと思う。


終戦72年「玉音放送」を考える


8月6日「広島原爆の日」9日「長崎原爆の日」15日「終戦記念日」。沖縄は5月15日(復帰記念日)と6月23日(終戦記念日)。

終戦は玉音放送において行われた。正午に直立不動最敬礼のまま この放送を聴いて終戦を迎えたのだ。「玉音放送」は「天皇陛下のおことばのこと」終戦の詔書。「ポツダム宣言の受託」のことであるが敗戦や降伏という言葉を用いていない。「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び」戦争に立ち向かう国民に対して空襲により焼夷弾の被弾、低空飛行による機銃掃射、原爆の投下。このままでは 日本民族滅亡に瀕するおそれを示唆し、終戦を決定したとされる。

「平成の玉音放送」は、東日本大震災に関する天皇陛下のおことば。

2011年(平成23年)3月16日午後4時35分に放送、天皇自らによるビデオ映像を用いて国民向けに発せられた。

ところで「終戦」とは何を意味するのだろう。日本は「敗戦」から学び、平和憲法を制定し 象徴天皇 主権在民 民主主義法治国家の道を歩んでいる。そして 経済大国となり、ODAで世界でも役割を果たしてきている。

戦後教育について。小学校の自由研究で「先祖」のお話を聞くと 必ず戦争 軍隊の話が出てくる。生々しい話。徴兵があり、入隊し訓練があった。祖父は、召集があり陸軍通信兵として モールス信号を利用 駐屯地 八王子 広島 などに赴いたという。
科学者、嫡男や、視力など健康上の問題のあるものは召集はかからなかった。恩給 二階級特進 陸軍通信兵 海軍将校 軍曹 陸軍少佐 専門用語がたくさんでてくる。

小学校 中学校の社会の試験に 戦後の項目はほとんどない。教科書に戦後の項目は数ページほど。
高校で 社会科の選択科目 現代社会1年次 世界史2年次 地理、または倫理社会3年次を選択すると日本史を習わないことになる。中学校では 教諭が教科書でなくプリントで平和学習を実施、印象に残っている。日本史の教科書も閲覧したが 戦後の範囲が少ない。近代だから 詳細も明確なはずだが。

大人になって史跡などをまわり 書物を読むことにより判断する知識が入ってくる。
現在 憲法を変えず解釈を変え 立法化することで 対応していく方針というのがみえている。
かつて戦前から戦中にかけても 解釈を変え法制化され軍隊を制止できず突入していったのだ。

現在の憲法改正について、国会の3分の2以上の賛成により履行できるとあるが なかなか難しいものだ。戦後60年あまりを経ても ほとんど議論にならなかった。今年 閣議決定により 解釈が変わり 将来は 条件設定のもと(相手側が攻撃でなくても 攻撃に相当すると判断されれば)自衛のために 武力を行使できるようになるという。徴兵制はないので 自衛隊が行動するという。

日本は間違いなく変わろうとしている。どのように変わるのか。
正しいことは正しいといえる世の中になっていることを切に望むものである。人と人とはもっとコミュニケーションをするべきだと私は思う。

「玉音放送版」 港区愛宕の「NHK博物館」に所蔵されている。天皇の声が事前に吹きこまれ、極秘に放送局に持ち込まれたもの。しかし 玉音放送を阻止しようとクーデターを起こした「宮城事件」首相の家も焼き討ちにあい、中将は切腹。海軍と陸軍は、会議でも考えが違い、終戦までもつれた。戦争映画「海ゆかば」でうかがい知ることができる。
詳細:http://nishikunn.net/nishikunn_wp/?p=6929


ショパン「幻想ポロネーズ」


ショパン「幻想ポロネーズ」(ポロネーズ第7番)作品61 晩年の大作 ショパン自身が、作曲途中、形式として自分でもわからない作品だった事が書簡からもうかがえる。この前後 ピアノソナタ第3番 舟歌 チェロソナタ 小品(ノクターン2曲 ワルツ第6番・7番 マズルカ)が作曲されている。ピアノでしかできない表現を究極に高めた芸術がうみだされた。

ショパンは「リアリスト」であった。ポロネーズを作曲したのは 祖国への敬意のあらわれ。7歳で作曲された「ポロネーズ」は、ポーランドの「第二の国歌」と言われた。しかし、ロシアに占領され ポーランドが滅び 自由が亡くなったショパンに作曲家の道はとざされ 父の旧故郷のフランスへ旅立ったのは想像できる。ただ、ショパンの周囲の温かい人間関係は生涯続いた。友人の支えもあり、ポーランドの再興に力を注いだ。現実を見据えていたからこそ 生涯を貫き ピアニズムな作品が描かれたのである。

「ファンタジー」とは、一般的に私たちは一日の24時間の3分の1程度は眠っていて、生きている実感がない。が、夢をみることはある。起きている時(自分のために生きている時間)は「人のために生きている時間」である。作曲というのは 人生がかかっている。ピアノという楽器を知り尽くしたショパンの音の世界がここにあり、円熟期を超えたショパンの彼方がみえてくる・・・ピアノソナタ第3番では 憧れの表現で 技巧的にも凝縮した大作を完成したが、チェロソナタがなかなか完成できないことを嘆いていた。一方、生みだされた「幻想ポロネーズ」は 斬新さが際立っている。ポロネーズのリズムこそあるが 夜想曲のような雰囲気 バラードのような抒情性 即興曲のような自由さがあらわれ ファンタジーとなった。この作品で「ポロネーズを終わる」ということは予感していたのか。ショパン自身は事への訣別もあったかと思う。ジョルジュサンドとの別れがあるんだけども。

まず、さりげなく 和音と大胆なアルペジオから開始される。「舟歌」の嬰ヘ長調(変ト長調 調号は♭だが 響きは似ている)新たな調性の響きとリズムを築いた。パッセージや装飾音のなかで転調する事は「スケルツォ4番」あたりから「舟歌」でも使っているが、ショパンの巧妙なピアニズムである。嬰ト短調 変イ長調(主音は同じ)変ロ長調 ロ短調 ロ長調 など転ずる変化がファンタジーにつながっている。

序が終わり ポロネーズのリズムが導き テーマがはじまる。
【旋律1】である。霧の中にいるような内声、左手の伴奏型がアルペジオになり展開、美しいパッセージがあらわれ それも消えうせる。
【旋律2】が悲しみを湛えている。これほど憂えのあるメロディーはあっただろうか。
重苦しい場面を過ぎて、柔和な場面へ。バスが【旋律3】を奏する。トリル・・・二重トリル 舟歌のよう・・・

回帰し、再現部 ロ長調の和音で二長調のアルペジオ イ長調の和音でハ長調のアルペジオで変容、大胆に明るい響き。
しかし突然、ヘ短調の【旋律2】が出てくる。この美しく儚いメロディーが霧の中に消えうせ、闇に隠れるが如くファンタジーに。
うねる波のなかで、バスが厳しく不協和音的に響く。クライマックスに向け ユニゾンの上行の音が突然終止。
弱音志向であるが、唯一の強打・連打される場面【旋律1】が出てくる。
右手のオクターブ、左手の激しいオクターブ伴奏型が盛り上げていく。
傷みがあるが、ここで精神的に乗り越え 最後に向かって推し進めなければならない。

変イ長調、FFの場面。【旋律3’】リズムがスキップだが、左手バスにオクターブであらわれ、右手はクライマックスへの準備をはかる。
そして、右手がこのリズムに取り付き、クライマックスは変イ長調で【旋律3’】を音階的なオクターブで奏する。
スキップのリズムは余韻のように残り、終焉に突入する。トリルが出てファンタジーに消えてゆき、一撃「鐘の音」で終わる。

ベートーヴェンソナタ第31番変イ長調 第4楽章「嘆きの歌」とフーガ コーダ との関連性。変イ短調の和声があり フーガで長調に転ずるが 不安定。
コーダで長調へ転じ、最後へ向かってアルペジオの力強い律動、上昇型で天国へ昇り詰めるような最後のがっしりとした和音で終止する・・・

Yuja Wang – Chopin – Polonaise Fantaisie Op. 61


ショパンの署名


最初の一節 アルペジオが低音部から高音までわたり 響きを漫然と受け止める。


序章から主題へ【旋律1】だが 全体の雰囲気を醸し出している。


ポロネーズのリズムが「隠し味」のように出ている。

左手がアルペジオの伴奏型に。流れをつくっている。


左手も右手も情緒的に激しい場面。2段目3小節 悲壮感がありとても重苦しい。

苦悩から解放された・・・【ロ短調からロ長調へ転調】ファンタジーのはじまり。バスのアルペジオが【旋律3】を奏す。後にポロネーズのリズム(附点のリズム)になり、【旋律3’】として登場する。クライマックスでは、右手、左手がオクターブでつながり最期を飾る。


ロ長調の夢見るような舟歌風のファンタジーが不協和音にて突然終止。『lento』 より【旋律2】
ショパンの音楽の中でも最も憂えるメロディー 半音階型であり苦悶している様子。美しくも儚く切ない。伴奏型は舟歌風で浮遊感がある。

トリルの重音が右手・左手 霧の中にいるような雰囲気 小節線こそあるが 境目がなく自由にファンタジーに富んでいる。左手のバスの【旋律3】が(2度目)あらわれ 再現部へ橋渡しをする。

再現部 ロ長調和音から二長調アルペジオ イ長調和音からハ長調の大胆なアルペジオ ショパンは黒鍵の入った調性を好むだけにハ長調は太陽の明るい日差しのようだ。
【旋律2】悲愴感漂う旋律が再びあらわれる。ショパンの真実の吐露を見逃してはならない。


ファンタジーの中にこもってゆく。ここで バスの附点のリズムが登場している。1段目 3小節目の不思議な響きは 不協和音的で、激しさとファンタジーが入り混じる。現実とファンタジーの境目にいる。


弱音志向だが 唯一 強打される場面。左手の徹底したオクターブに「傷み」が・・・力強い場面。
精神的に乗り越え 最後に向かって弾きこなさなければならない。

いよいよ登場【旋律3’】スキップの左手の附点リズムが力強い。ポロネーズ、祖国への敬愛を謳歌する。ショパンが境地に辿りついた。


左手のバスが附点のリズムで、右手に取り付き【旋律3’】が両手オクターブで飾られる最後・・・


トリルが終焉の直前まで繰り返される。最後の一撃は 決然と終わる変イ長調の和音。


10/1(日)14:00~ 第4回アコーディオン「ユニットコンサート」


10/1(日)14:00 第4回「ユニットコンサート」
会場:アサヒスーパードライ梅田 梅田新道フェニックスタワー地下1F
地下鉄御堂筋線 淀屋橋駅より徒歩7分 JR大阪駅 阪急・阪神梅田駅から徒歩10分。

関西のホットなユニットのライブがあります。5組程度出演。私も 昨年 りか&にしくん で出演しましたが。今年は どんなユニットが出演するか楽しみです。

チケット:2000円(ワンドリンク・つきだし付)2000円 ※追加注文はキャッシュでお願いします。

問:全関西アコーディオン協会 杉村 090-8484-6039まで


「リラ・クラシック」2017.8.29(土)7:00 vol.23


「リラ・クラシック」は、クラシック音楽でリラックスする60分。ネットラジオ(PC) http://csra.fm/asx/hasimoto.asx スマホアプリ(TuneIn Radio)。 設定 http://816.fm/?page_id=71

【曲予定】グラズノフ ヴァイオリン協奏曲イ短調 オイストラフ コンドラシン モスクワ放送交響楽団 ラヴェル 左手のためのピアノ協奏曲 フランソワ クリュイタンス パリ音楽院管弦楽団
ショパン ポロネーズ第7番「幻想」ポリーニ

ヴァイオリン協奏曲は バッハ モーツァルト ベートーヴェン ブラームス メンデルスゾーン チャイコフスキー ブルッフ シベリウス パガニーニなどありますが グラズノフのヴァイオリン協奏曲は抒情性にあふれ名曲のひとつです。

暑い日が続きます。納涼気分を感じていただけたらと思います。これは 世界遺産に登録されているドイツ東部ドレスデンのエルベ渓谷です。

Dresdner Elbtal

Hilary Hahn, violin WDR Sinfonieorchester Köln Semyon Bychkov, conductor