オーケストラ千里山第27回演奏会の事181014
オーケストラ千里山さんの演奏会を聴く。2月の演奏会から 何かが変わったように思います。音楽への集中、推進力で 聴きごたえがあります。弦と管のバランスがよい。
そこへ 打楽器のパッションのある楽曲が選定されている。特に「シェヘラザード」は、マーラーと同じくらい難しいといわれる曲。完成度の高さに驚いた。
オーケストラでの演奏者に賛辞を贈るとともに、運営体制の一貫したところも心地よいです。愉しみなオーケストラです。
ぜひ 機会がありましたら聴きに行ってくださいね。次回は、2019年6月にベートーヴェンの英雄とチャイコフスキーの4番です。
2018年10月14日 午後12時30分開場 13時30分 開演
会場 あましんアルカイックホール
指揮:安野英之 コンサートマスター:栄嶋道広
管弦楽:オーケストラ千里山
プログラム:
シベリウス 交響詩「フィンランディア」
管楽器の迫力が第一声。チューバの重低音も響く。その後、弦の合奏。コントラバスと トランペットが英雄的な響き「讃歌」。
シベリウス 交響曲第5番変ホ長調
第1楽章 霧の中のイメージから開始、朝を想起させる。ヴァイオリンのトレモロ。重音のパッセージの響きも見逃せない。管楽の描写的な主題。クライマックスでは
管楽器が歓びの讃歌を歌い上げ舞曲風に展開される。最後は、全合奏で強奏される。
第2楽章 牧歌的な管楽器の響き。弦のピチカート。ドラマティックに響かせる。
第3楽章 スケルツォ的で開始。弦楽器のストレット。コーダは、トランペットの登場。ホルンにティンパニの連打と弦楽器の強奏で幕を閉じる。
(休憩)
リムスキー=コルサコフ 交響組曲「シェヘラザード」
第1楽章「海とシンドバッドの船」物語の始まり。重厚な響き。そのあとに管楽器の響き。続いて、ハープの伴奏によるヴァイオリンのソロ。主題がドラマティークに奏でる。管と弦の掛け合い。牧歌的な響き。トランペットが鳴り響く。
第2楽章「カランダール王子の物語」民族風の舞踊曲。ファゴット、オーボエの入り。郷愁をさそうが民族的である。トランペットソロが効果的な演出。トロンボーンの重厚な音色。クラリネットソロやピッコロも出てくる。弦のピチカートあり。管楽器の高い音が効果的だった。
第3楽章「若い王子と王女」ロシア大地の広い草原を思わせる懐かしい弦の響き。なんとも郷愁をさそう。それは旋律的で涙がでてくる。管楽器のオブリガートが演出。
再び 弦楽器の調べ。チェロソロ。物語を引き戻すかのようにヴァイオリンソロが出てくるが今度は アルペジオで。
第4楽章「バグダッドの祭り。海。船は青銅の騎士のある岩で難破。終曲」冒頭、不穏な情景を表現。ヴァイオリンソロとハープが回帰。舞曲が祭典風で強めてゆく。激しくなりうねる。タンバリン 小太鼓も登場。激しい強奏の後、主題がホルンの強奏と管楽器のスケールがドラマティークに再現。打楽器総出。その後、
静けさに向かって広がりのある音。管楽器の安らぎの響き。最後にヴァイオリンとハープ。ヴァイオリンソロのフラジョレットが「詩曲」の終わりを告げる。