Author: nishikunn

☆PCPAL代表取締役 日本アコーディオン協会理事 FMはしもとパーソナリティー  ピアノテクニシャン  なにわシャンソンコンクール審査員 市ボランティアサークル連絡協議会副会長 TOPページへnishikunnのページ

2019.7.6 町田混声合唱団「第25回定期演奏会」マチコン40年と「各駅停車」


「マチコン」の練習に団友として久々参加。町田混声合唱団のこと。創立40年を迎える。

8年在籍し、歌と発声の基礎は(国立音楽大学、玉川学園)高浪晋一先生のご指導を受けました。
合唱、声楽の世界に入ることができたのは、この合唱団があったからこそです。オンリーワンの存在。

先生は合唱界では名高い存在で77歳。今日は「聖夜」「ハレルヤコーラス」「第九」。ハーモニーを合わせるのが楽しい。
「マチコン」のモットーは、「いつでもどこでも歌える」合唱団と「各駅停車」。

特急でいいんでしょうか?
ゆっくりでも確実に。愉しみながら力をつける。

第25回定期演奏会 2019年7月6日(土)14:00~ 町田市民ホールにて

愉しみにしています。
これからも「各駅停車」でゆきます。

 


2018.12.13(木)13:00「おきがるタイム」vol.137


マコルネのおきがるタイム@FMhashimoto  第2・第4木曜日 13時からの2時間番組
パーソナリティー マコルネがシャンソン・タンゴ・昭和歌謡などの音楽をお届けします。

インターネット放送(サイマルラジオ)に対応。PCの方はこちら http://816.fm/816hp.asx
スマホの方は、アプリ設定等こちら http://816.fm/?page_id=71

【曲予定】クリスマスリスト ジングルベル  クリスマスイヴ ブエノスアイレスの冬 Tears in Christmas サイレントイヴ 冬の夜 冬の星座 アメイジング・グレイス 寒い朝 ルビーの指輪

【コラム】12月に入りました。今年も残すところ 1か月をきりました。冬至・クリスマスに向かって進んでいます。
平成30年、平成最後といわれる「皇居乾通り」秋の紅葉一般公開。冬支度・クリスマスイルミネーション。
一年の終いにふりかえる時となっています・・・

11月末音楽探訪へ。第10回「浜松国際ピアノコンクール」、3年に一度 公式プログラムは第4回から第10回までありました。
20年ぶりに先生に逢いました。


クリスマス「オルガンコンサート」と大銀杏181203.


オルガンコンサート181203と大銀杏

東梅田教会のクリスマス

この時期は、12月24日「降誕祭」の前で パストラーレを演奏する頃。
1887年がおこりで大阪東部教会という、1945年6月空襲で全焼する。他の3教会(大阪西部、鶴町、築港)も同様に全焼。
1953年(昭和28年)4教会合同で「東梅田教会」として再生。この教会堂は、2001年12月に建てられたもの。

フェルスベルク・オルガン製作所(スイス)☆ストップ:24 パイプ:1503本 中規模のオルガン。

オルガン 小榑由布子(こぐれ ゆうこ)

G.ベーム いと高きところには神に栄光 Allein Gott in der Hoh sei Ehr

J.S.バッハ 目覚めよと呼ぶ声が聞こえBWV645  Wachet auf, ruft uns die Stimme

J.M. バッハ 甘きよろこびのうちに In dulci jubilo

D.ツィポーリ 聖体奉挙 パストラーレ All’Elevazuione, Pastrale

J.S.バッハ 幻想曲ト長調BWV572 ”Pièce d’Orgue”(ピエスドルグ)他

低音部のクリアーな響き、まろやかでキラキラな高音

「パストラーレ」 伝統的なクリスマス音楽を連想させる。ペダルのドローン(長音)に合わせた牧歌的な旋律が特長。

バッハ:パストラーレ ヘ長調 BWV590

 

教会のたたずまい。この銀杏の木、ただの木ではない。教会は空襲により全焼した。「太融寺」も全焼したが火はこの銀杏の前でとまった。
樹齢300年。御神木「龍王大神」の存在・・・落葉の中、根元に緑の稚木が生えている・・・

オルガンコンサートが終わり外に出てこの大木に逢ったところ、一件の電話が入った。音楽の話・・・


「ふれあいサロン」演奏181129


「ふれあいサロン」演奏181129

このふれあいサロンは 地元密着型で月に2回、定期的に 年長者が気軽に通うサロン。レクレーションなどがあり
来所者は愉しんでいる。

今回、縁をいただき 演奏しました。70代から80代初めまで みな歩いてきます。この日は天気がよく小春日和。
参加者が20名と多かったそうです。ふれあいサロンの主宰者は、「アコーディオンさんが来ますよ」。と言ったら久しぶりに参加してくれた人がいて
びっくりしました、という。介護度を増やさない、長寿社会をつくるために 15年も活動を続けてこられたんだとか。

会のはじめに 軽く体操をして体をほぐします。そのあと、「歌おう」コーナー。そして「聴こう」コーナー。
声にハリがあり若い、「コーラスグループかな」、と思いました。昔懐かしい童謡、唱歌、昭和歌謡。
後半聴くコーナーでは、シャンソン・タンゴの名曲や歌謡曲・懐メロを愉しみました。

元気で帰っていかれました。

活動を支えるサポートメンバーがいてこそ 15年続けられたんだそうです。


2019.5.25-26第21回IAPBT浜松大会


2019.5.25-26第21回IAPBT浜松大会

IAPBT(世界ピアノ製造技術及び調律師協会)の世界大会が2019年5月、浜松で行われます。

JPTA(日本ピアノ調律師協会)http://www.jpta.org/

これまで日本では3回開催されました。1983年東京、1989年京都、1999年浜松
以来今回2019年が4回目となります。

概要は以下の通り

1)一般社団法人日本ピアノ調律師協会総会
2019年 第1回理事会
2019年 定時総会

2)IAPBT総会
理事会 通常総会 大会宣言
国際交流懇親会

3)IAPBT シンポジウム

4)ピアノテクニカルセミナー
国内外ピアノメーカーによる技術講習会他

5)総合展示会
国内外のピアノメーカー及び関連商品の展示販売、各地物産展

6)特別企画 ピアノコンサート(一般参加可)

7)海外参加者のピアノ工場見学

 


「風竜」掛塚灯台 天竜川


「風竜」掛塚灯台 天竜川

全国にある灯台は5000ちかくあるが 明治時代にたてられた灯台は 60ほどしかない。
1880年(明治13年)に旧幕臣の荒井信敬は、私財を投じ灯台を設置し、1897年(明治30年)官営として建設。高さ16m 28km先まで照らしている。

白亜の灯台が見えたときが素晴らしい。灯台と堤防、海面との対照が美しい景観。

ここは、風がよく吹き風車が風力発電をおこしている。
くろしお風力発電株式会社の風車、柱の高さ60m、羽根の直径80m。
竜洋しおさい風力発電所の風車、柱の高さ60m 羽根の直径80m。
磐田ウィンドファームの風車、柱の高さ80m 羽根の直径90m。

天竜川は諏訪湖を源流とし、長野県、愛知県、静岡県を経由し太平洋に注ぐ全長213km(全国9位)の一級河川である。
新幹線で天竜川を通過する時がお馴染みように川幅は広い。天竜川橋梁(東海道新幹線・東海道本線)は、下り線は1913(大正2)年に、上り線は1981(昭和56)年に完成したもの。初代天竜川橋梁は1887(明治20)年6月に着工、1888(明治21)年11月に完成、当時国内最長の全長1,208.8mは鋼製鉄道橋梁であった。
1913(大正2)年、東海道本線の複線化に伴い新たに橋が架けられ、8月に下り線として開通した。1981(昭和56)年、新しいトラス橋に付け替えられた。

天竜川河口は東側と西側の先端がわずかに離れているだけ。砂州に潮が渦を巻いている。干満により砂洲が絶えず変化するのが見もの。
人気の釣り場。海岸にどんどん車が入っていくが砂場なので4WDがのぞましい。

アクセスは、竜洋海浜公園が目印だが駐車場が停めにくい。通過・対向は気をつけて。

 

風車 アクトタワー浜松がみえる。

これは、富士山かな。


天竜川河口 砂州に潮が渦を巻いている。干満により砂州が変化するのが見もの。


デイサービス演奏の事18.11.26


デイサービス演奏の事 18.11.26

定期的にうかがっているデイサービス施設での演奏です。

お会いするたびに若くなっているんじゃないかな、と。今回は、特に笑いが多かった印象です。(最後 泣かれた方がいました。)
私の進行が面白かったのかどうかは別にして 歌声がしっかりと聴こえてくることや 表情が明るいのは
こちらもやりがいを感じます。体調を崩さないように お正月を迎えていただきたいですね。

「通所介護は、介護を必要としながらも自宅で生活を続けている方が、日帰りで日中、通所介護施設に通って、さまざまなサポートを受けられるサービス。「家族以外の人とコミュニケーションを取る機会が少ない」「家の中だけの生活では、生活が単調になってしまい、心身の衰えが心配だ」役立ちます。また、サービスを利用することによって、介護をしているご家族も、ある程度まとまった自由時間が確保できます。介護以外の用事をしたりストレスを発散したりすることができ、介護の負担軽減になります。施設では、食事や入浴のサービスを受けたり、利用者同士でゲームやイベントなどを通じてコミュニケーションを取ったり、機能回復訓練を受けたりすることができます。通常、利用者の自宅まで介護スタッフが送迎も行います。」

エレクトーンの音が、久しぶりに鳴りました。


鳳来寺山(695m)石段1425と東照宮


鳳来寺山(標高695m)石段1425と東照宮 紅葉の名所。久能山、日光とともに三大東照宮の一つ。

鳳来寺山は 大宝3年(703年)利修仙人が開山したとされる。文武天皇時代に加持祈祷し快癒したことから伽藍がつくられた。
源頼朝が石段を寄進。徳川広忠と「於大」が男子授かり祈願を1541年(天文10年)行い家康が誕生。
家光は、1625年(寛永2年)鳳来寺(薬師如来本尊)再興、東照宮の造営を命じる。春日局が1640年(寛永17年)参詣し、翌年家綱が誕生。
1651年(慶安4年)東照宮創祀。

1931年(昭和6年)国の名勝に指定。1969年(昭和44年)天竜奥三河国定公園に登録。
愛知県の県鳥「コノハズク」の棲息地として知られている。

この日、午前10時頃に着くが 駐車場が満杯で15分ほど待った。紅葉の名所として絶大な人気をほこる。また、登拝する人が多いという。
ルートは、鳳来寺本堂側からと東照宮側があるが、台風21号の倒木被害があり、今回は東照宮側から鳳来寺山でピストン。

片道 3km×2=6km 3時間ほどの行程。アップダウンがあるが 急登は一部のみ。
山頂は見通しがよくないので、天狗岩での眺望をおすすめする。南アルプスまでのぞめる。

表参道側からは、石段を上り「仁王門」や「傘すぎ」を経て本堂、東照宮へ向かう。(0.9km 高低差 220m 上り 約1時間 下り 45分)
高さ60mと日本一高い杉の大木。樹齢は800年以上とされる。

また、ブッポウソウ(声のブッポウソウ)の主、コノハズクの棲息地である。長い間、ブッポウソウという鳥が鳴くと信じられてきたが
ブッポウソウはゲッ・ゲッ・ゲッと鳴く。「フクロウ科のコノハズク」である事が1935年発見された。
ブッポウソウを鳴かせるNHK名古屋ラジオ実況中継が鳳来寺山で6月7日~8日あり、誘われて鳴いたのが飼っていた「コノハズク」であった。
また、山梨県の森林で鳴き声を聞いて猟師が撃ち落とした鳥がブッポウソウでなく「コノハズク」であった事から 声の主が判明した。

【ルート】

駐車場A 表参道 登山口 ⇔  鳳来寺本堂(標高450m)

パークウェイ駐車場B ⇔ 0.4km ⇔ 東照宮  ⇔ 0.2km ⇔ 鳳来寺本堂

東照宮 ⇔ 0.9km ⇔ 鷹打場 ⇔(巫女石と高座石)⇔ 0.8km ⇔ 天狗岩 ⇔ 0.6km ⇔ 鳳来寺山(標高695m)

片道 3km × 2 = 6km  約3時間

 

石段が特長。ここから分岐 東照宮と鳳来寺本堂へ。


東照宮への石段 社務所左手から登山道で鳳来寺山へ。

東照宮 社殿 厳か。

鳳来寺本堂

天狗岩からの眺望


鳳来寺山山頂 標高695m

東照宮 国の重要文化財に指定


第10回「浜松国際ピアノコンクール」本選・表彰式


第10回浜松国際ピアノコンクール本選・表彰式(2018年11月23日~24日)
3年に一度開催される権威ある国際コンクールのひとつ。 国際音楽コンクール世界連盟に加盟している。

11月8日から25日まで開催される 第10回浜松国際ピアノコンクールは、本選を終了し表彰式が行われた。
25日 最終日は 入賞者披露演奏会が行われる。

第一次予選88名(男性 62名 女性 26名)(日本人 24名 海外 64名)
第二次予選24名 第三次予選12名 本選6名が出場、選出された。

23日(金)開場 17時15分 開演 18時 指揮 高関健 演奏 東京交響楽団

50 務川慧悟(1993年生まれ) Keigo Mukawa(愛知県東海市) プロコフィエフ ピアノ協奏曲第3番

90 安並貴史(1992年生まれ) Takashi Yasunami(静岡県掛川市) ブラームス ピアノ協奏曲第2番

79 牛田智大(1999年生まれ) Tomoharu Ushida(愛知県名古屋市) ラフマニノフ ピアノ協奏曲第2番

24日(土)開場 13時15分 開演 14時 指揮 高関健 演奏 東京交響楽団

22 今田篤(1990年生まれ) Atsushi Imada(静岡県静岡市) チャイコフスキー ピアノ協奏曲第1番

41 イ・ヒョク(2000年生まれ) Lee Hyuk(韓国) ラフマニノフ ピアノ協奏曲第3番

10 ジャン・チャクムル(1997年生まれ) Can Cakmur(トルコ) リスト ピアノ協奏曲第1番

私は、ピアノ関係の仕事をしていたので 第1回 第2回 第3回の優勝者など 記憶に残る。
ちなみに 初開催の第1回(平成3年)の会場は 1991年4月1日、浜松市民会館だった。

第2回から アクトシティ浜松で行われている。

公式プログラムを探してみた。4回から10回までそろった。
今回は、10回と記念すべき日である。足かせ27年。浜松市は、ますます発展している。
1990年「音楽・文化友好交流都市」の提携をポーランド共和国ワルシャワ市と結んだ。
2014年「 国際連合教育科学文化機関(ユネスコ) 創造都市ネットワーク」に音楽分野で加盟を果たした。

エントリを聴いた。今回の本選について。(男性 6 女性 0) (日本人 4 海外 2)
(年代 平均 23.5歳 本選 22.6歳)
レベルの高い演奏だった。ブラームスの2番は50分 チャイコフスキーの1番、ラフマニノフの3番は40分 プロコフィエフの3番、ラフマニノフの2番は30分 リストの1番は20分。有利・不利でなく、出来栄えがよければ時間は杞憂にすぎないという事かな。
本選出場曲が重なる場合があり、聴きくらべのようにみえるが、今回は6名とも別々の曲であるのが聴衆者にとって嬉しいものがあった。

表彰式が行われた。

6位 安並貴史 Takashi Yasunami
5位 務川慧悟 Keigo Mukawa
4位 今田篤 Atsushi Imada
3位 イ・ヒョク Lee Hyuk
2位 牛田智大 Tomoharu Ushida
1位 ジャン・チャクムル Can Cakmur kawai SK-EX 使用

おめでとうございます。

優勝者には、副賞として 2019~2020年、日本の7都市でのオーケストラ付き演奏会の開催。
北海道でのリサイタルの開催。SACD音質でのレコーディング。海外での演奏会の開催・・・
バックアップし、今後もフォローを続ける。浜松市、凄いとしか。

晴れわたる浜松の朝。浜松のシンボル「アクトタワー」私は、愛着を込めて「牛乳びん」と呼んでいるが、灯台のようにみえる。浜松から世界を見渡してきた。
高さ213mは静岡県で最も高い高層建築物。地上45階、「オークラアクトシティホテル」などがある。

こうやって3年に一度 再会できる歓びをかみしめている。

前回から変更された事はいろいろあったと思うが よかったのでは。
国際音楽コンクールもIT化のできるところは、デジタルなツールを活用する。

浜松といえば やはり「うなき」今回も いただきました。


ブラームス/ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83 


ブラームス ピアノ協奏曲第2番変ロ長調作品83

ブラームス(1833-1897)の作曲した ピアノ協奏曲は2曲。ブラームスは、卓越したピアニストであり ピアノソナタは20代に集中している。
シューマンの音楽評論での紹介で注目されることとなった。ピアノ協奏曲第1番ニ短調(1857)は、満を持して発表されるはずであった。
ブラームスとしては、2台のピアノのためのソナタとしていたものを「交響曲」へ変更、さらに変更し最終的にピアノ協奏曲第1番作品15に落ち着いたのである。
セレナード第1番作品11(1857)などの管弦作品でオーケストレーション力をつけた。

ピアノ協奏曲第2番変ロ長調(1881)は 交響曲第2番 ヴァイオリン協奏曲 と同じ頃につくられた傑作である。
私の中では 好きな曲のひとつであり 特に第3楽章が美しい。実は、この協奏曲は長大で 第2楽章 スケルツォが後に挿入されることになったのだが
ブラームスは 力説した。この曲が3楽章だと「対照的にならないので 第2楽章が必要だ。」それも 謙虚に「小さなスケルツォ」だと言っているが
10分近くある。シンフォニックな作品となった。ピアノがメインというより オーケストラとピアノが協奏していて さらに チェロやホルンが協奏するイメージである。

第1楽章 変ロ長調 4分の4 ホルンの牧歌的な主題にピアノが応じる。それと対照的なアパッショナートのラプソディ(7分02秒)に注目。力強くオクターブも幅が広く 演奏が難しい。

やわらかい管楽の響き。

ラプソディのところが ブラームスらしい。低音部から高音部まで早いパッセージで終わる。

第2楽章 スケルツォニ短調 4分の3拍子 スキップのようで機敏に躍動するが
爆発的にシンフォニックな部分がある。最後は、低音部から高音部まで一気に駆け上がりホルンの一撃で曲を閉じる。
そう、この楽章がなければ この曲は成り立たなかった。

ホルンやヴァイオリンの強奏など ドラマティックに引き立てる。


スケルツォの主題が再現部で増幅される(24分19秒)激しさのあらわれ。

爆発的なラプソディで終わる。

第3楽章 アンダンテ 変ロ長調 4分の6 バラードのよう。弦楽の穏やかな響きには、コントラバスの支えと、オーボエソロとチェロソロの掛け合いが見事に調和し、ピアノの導入を待つ。追いかける動機(B♭-G-E♭-C A-F-D-B♭)は ブラームスらしい。これは 交響曲第1番フィナーレでも使われていたが ここでも使用された。
交響曲第4番でも使われている。ピアノソロは最初、光輝くようだったが曇っていき短調(アパッショナート)となる。
「哀しみ」で心が破けてしまったのかもしれない。アガーテ、ヘルツォーゲンベルク夫人、クララ・シューマン、ユーリエ・・・ブラームスは諦観したのだろうか。

へ短調の和音の終わりからロ短調へ向かうところが、底に沈んだ最も哀しい「音」。
徐々に氷解してゆく・・・長調になるが、哀しみはぬぐい切れておらず、ため息のような音が続く。

再現部のロ長調ではじめて元に戻った気がする。
白眉はチェロソロの下降とピアノのアルペジオが最も美しい場面で、これまでの事(恋)を振り返り懐かしむ。
私は、チェロソロがブラームスでピアノがクララではと思う。この楽章、ホルンの響きが情緒的で重要な役割をしている。

弦楽の穏やかな響きには、コントラバスの支えがある。(B♭-G-E♭-C A-F-D-B♭)
オーボエとチェロソロの掛け合いにフルートが入り美しいハーモニーを奏で ピアノの導入を待つ。


ブラームス得意の「音の動きの少ない」部分。これが、短調に向かってゆく。

最も痛切な部分(32分26秒~)重音で感情を。「どこへも行かないで」と打ちひしがれる。変ロ短調の最後の和音でブラームスは沈んだ。
この静けさで、どこへも動けない。哀しみが。涙なしに聴けない。

演奏会では、園田高広 ゲルハルト・オピッツ 清水和音 を聴いた。音源では、ポリーニ 伊藤恵 を聴いた。

ロ短調に変わっていく。ブラームスの心情は底にあるが、少しづつ変容し氷解する。
ロ長調に変わったが、クラリネットの高音とピアノ。この前の悲劇が後をひいてしばらくは漂流したまま。

ロ長調の再現部、チェロや弦楽の温かな雰囲気。

そして変ロ長調に回帰。チェロソロにピアノがアルペジオで応えるところ(37分12秒)がブラームスとクララの会話なのではと思う。その掛け合いが最も美しい。

静かにおさまり 融和された。

第4楽章 ロンド 変ロ長調 4分の2 スキップするような 軽快なロンド。北イタリアをブラームスは歩いているのだろうか。

演奏の難しい重音のパッセージがある。

室内楽的に聴こえる。あまり力まず ブラームスにしては 軽快な響き。

クラウディオ・アバド指揮ウィーンフィル ピアノ マウリツィオ・ポリーニ

ウィーン中央墓地にある ブラームスの墓